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開いて花雨音楽し淀江傘 二〇〇年記念企画展開催   淀江傘伝承の会

2021年10月23日

 10月23日、淀江傘200年記念企画展記念式典が米子しんまち天満屋で開催されました。淀江傘の起こりは文政4年(1821)に倉吉から淀江に来た倉吉屋周蔵が傘屋を開いたことによると言われています。
 大正時代には製造業者71軒、年間生産量は17万本にも達しましたが、戦後は洋傘が普及し、昭和59年(1984)に最後の製造者が廃業となりましたが、「淀江傘伝承の会」に技術が引き継がれ、若い後継者も育っています。
 記念式典では伊木隆司米子市長に続いて、伝承の会山本絵美子会長から「1821年から200年の歴史を重ねてきたことは大変なこと」とあいさつされました。また、創作人形作家安部朱美さんが淀江傘200年を記念して製作した、蛇の目傘の糸飾りを制作する人形が飾られ、会場に彩を添えていました。
 次に米子白鳳高校郷土芸能部による淀江さんこ節の披露です。江戸元禄年間に起源を持つ郷土民謡で、銭太鼓、壁塗りさんこ、傘踊りはおめでたい芸能として踊られていたそうです。コロナのため部活動も制限されていますが、若々しさとユーモラスな動き、華やかさで記念式典を盛り上げてくださいました。
 淀江傘の制作実演は、若き後継者押村千里さんの実演と山本さんの解説で進行します。淀江傘の制作に使う竹は寒い冬至の頃に1年分の竹を切り乾かします。傘骨は真竹の皮を剥ぐことから始まり、剥いだ皮がくるくる丸くなる様子を集まった人たちは興味深く見入っていました。続けて、傘の形に切った和紙を何枚かに分けて親骨に張る胴張りが実演されました。終了後には山本さんと押村さんは作業の反省会、伝統技術の継承に真摯に取り組んでいる様子を垣間見ることができました。
 米子市淀江町にある「和傘伝承館」では10月30日から11月13日まで「歴史を重ねて 淀江傘継承二〇〇年展」が開催されます。約50本の和傘の展示、華やかな蛇の目傘糸飾り等の実演、因州和紙で作る折紙傘制作体験などが行われます。是非足を運んでみてください。

会場に飾られた淀江傘のオブジェ

山本絵美子さん

淀江白鳳高校郷土芸能部による傘踊り披露

押村千里さんにる胴張りの実演

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