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和傘づくり体験授業   淀江傘伝承の会

2020年11月18日

 米子市淀江町にある淀江和傘伝承館で11月12日、地元の米子白鳳高校の生徒が郷土学習で和傘づくりを体験しました。作った傘で傘踊りをするといいます。
 指導するのは淀江傘伝承の会(山本絵美子会長)のみなさん。白鳳高校では2年生になると、選択科目の「郷土芸能」で和傘づくりの授業があり、10回ほどの授業で一人一本の傘を作っています。この科目が始まって今年で7年目です。生徒たちが作っているのは、学習発表会の傘踊りで使う白張り踊り傘です。
 淀江傘は1821年に倉吉から淀江に来た倉吉屋周蔵が傘屋を開いたのが始まりと伝えられています。来年200年になります。大正時代になると、淀江傘の製造業者は71軒を数え、年間生産量は17万本、出荷先は県内もとより西日本一円、遠くは関東・東北などに広がりました。
 淀江傘は70ほどの工程があり、手間と時間をかけて作られています。その技術は米子市無形文化財に指定されています。山陰地方の雨、風、雪に耐える丈夫さ▽蛇の目の形(男は亀甲型、女は梅の花型)▽柄と傘とをつなぐ子骨の部分に施される糸飾り(桔梗の花びらなど)―が特徴です。
 淀江傘伝承の会は和傘伝承館を拠点に、淀江傘の伝統技術を引き継ぎ、人づくりや和傘の魅力を発信しています。地元の児童・生徒に傘づくりを指導しているほか、大山寺や皆生温泉、米子城下町など地元イベントにも積極的に参加し、淀江傘をPRしています。
 今回の白鳳高校生たちも熱心に傘づくりに取り組んでいました。「傘づくりは難しいけど面白い」と意欲的です。山本代表は「子どもたちに指導するのは楽しいです。子どもたちのなかから、後継者を志す若者が育ってくれたらと願っています」と笑顔で話していました。

生徒に和傘づくりを指導する山本会長

熱心に取り組む生徒たち

生徒の作製している踊り傘

淀江傘(桔梗の花びらの形をあしらった糸飾り)

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