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放哉がいっぱい    柴山抱海さん・岡村洋次さん

2020年11月07日

 鳥取市出身の俳人・尾崎放哉の句を題材にした全国公募書道展「放哉を書く」が11月8日まで、鳥取市のとりぎん文化会館を主会場に開かれ、全国から多くの放哉ファンが訪れました。7日には表彰式があり、高校生の書道パフォーマンスなどで盛り上がりました。
 書道展「放哉を書く」は、尾崎放哉を顕彰する放哉の会(柴山抱海会長)が開いているもので、今年で13回目です。今年はコロナウイルスの影響で、応募はいつもの年の4割減、一般・高校・色紙合わせて246点でした。
 事務局長の岡村洋次さんによると、全国で多くの展覧会が中止になり、社中や書道教室、高校書道部などの活動が休止したりしたことが原因のようです。そのなかで、高校生の作品に秀作が目立ったといいます。
 最高賞の放哉大賞・鳥取県知事賞は、一般が小畑梨奈さん(倉吉市)の「昼だけある茶屋で客がうたってる」、高校が小屋本菜々さん(鳥取城北高)の「島の女のはだしにはだしでよりそふ」、色紙は藤井琴亭さん(琴浦町)の「ふるさと大きな星が出とる」が新日本海新聞社社主賞に選ばれました。
 このうち、小屋本さんの作品は放哉が終焉の地・小豆島で詠んだ句です。なじみのない土地で、浜仕事をする女たちと親しくなろうとする放哉の心情を3行の書で表したものです。「放哉俳句の面白さが躍動感を持って伝わってきます。書体を少し傾けたのが憎いですね」と岡村さん。近年、放哉俳句の発掘、発見が進み、書道ファンも競って〝新句〟に挑戦しているそうです。
 表彰式では高校書道部の書道パフォーマンスがありました。八頭高は「いれものがない両手でうける」、鳥取城北高は「咳をしても一人」、鳥取東高は「傘さしかけて心よりそへる」。それぞれ放哉俳句を元気よく大書し、コロナに負けない強い気持ちの大切さを伝えて式典を盛り上げました。
 放哉の会は平成27年の放哉生誕130年を記念して、わらべ館や鳥取駅周辺、久松山下など鳥取市内のあちこちに119基の放哉句碑を整備し、全国の放哉ファンに句碑巡りを呼び掛けるなど、俳句や書が盛んな文化都市・鳥取市をPRしています。

柴山抱海さん

県外の出展者をガイドする岡村洋次さん(左)

鳥取東高の作品

放哉大賞(一般)

放哉大賞(高校)

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