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いいね、加茂川! 米子観光まちづくり公社・春蘭会・松下順一さんなど

2020年11月03日

 米子市の中心市街地を流れる旧加茂川が、54年ぶりにかつての加茂川に名前を復活しました。これを記念して11月3日、「秋の加茂川まつり」があり、大勢の市民でにぎわいました。古さを表す「旧」が取れたことで、米子城の城下町は川辺や海辺を活かした新しいまちづくりに弾みをつけそうです。
 加茂川は安来市の鷲頭山が源流です。米子市の新山、奈喜良、日原、宗像を経て、長砂で2つに分かれ、それぞれ中海に注いでいます。全長およそ10km。新しい加茂川は昭和の初めに洪水対策でつくられた川です。
 もともとの加茂川は米子市街地を流れ、米子城の外堀や商都米子の動脈として利用されました。橋のたもとには、多くのお地蔵さまがまつられ、大山の地蔵信仰を伝える日本遺産のひとつになっています。ただ、川幅が狭いため、米子のまちはたびたび浸水し、1964年(昭和39年)には集中豪雨で約7千戸が浸水する大被害に見舞われました。これがきっかけになって昭和41年から河川整備が始まり、新旧加茂川が固定化しました。
 それから半世紀。市民は毎年、8月23日の地蔵盆に合わせて加茂川まつりを行ってきました。この夏はコロナの影響で中止になりましたが、37回の歴史を誇る伝統行事です。また、川辺のお地蔵さま周辺では日ごろから米子地方独特の「札打ち」参りも続いており、市民にとって親しみのある加茂川です。そこで米子市商店街連合会など市民10団体は名称復活の要望を重ね、ついに8月5日に官報で「旧」の冠が取れ、復活が認められました。
 これを祝っての「秋の加茂川まつり」です。加茂川広場には屋台が並び、子ども万灯が上がり、春蘭会(山岡福美子代表)の「米子が大好き」という加茂川音頭踊りがあり、渡部紘三さん(加茂川まつり実行委員会総括)や鹿島恒勇さん(加茂川を美しくする運動協議会長)や船越清輔さん(加茂川・寺町周辺のまちづくりを進める会長)らによる「加茂川を語る会」がありました。夏まつり中止を取り戻すようなにぎわいでした。
 加茂川ではカヤック体験、河口の米子港では中海体験クルーズ、川辺の護岸ではお茶席、夜には淀江傘のライトアップもあり、海からながめる米子城や大山、川からながめる町並みなどが好評を集め、市民は水辺空間が楽しめる米子城下町の魅力を再認識していました。
 その城下町は久々の人出で、夢蔵ギャラリーでは山岳絵画で有名な松下順一さんのぬりえ体験も大にぎわいでした。米子市長の伊木隆司さんも「いいかも加茂川というより、いいね加茂川です」と手ごたえを感じた様子でした。

松下順一さんと「海からながめた米子城山、遠くに大山」

加茂川まつりで上がった子ども万灯

加茂川のお茶席とカヤック

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