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古事記の現場を歩く   ことぶき劇団ふたり

2020年8月26日

 米子市の和田公民館で8月26日、歴史講座があり、鳥取県高齢者大学ことぶき学園の卒業生ふたりが講演し、「古事記にあるように山陰は日本発祥の地。ゆかりの地を訪ねましょう」と訴えました。
 米子市の榧野省吾さんと境港市の島谷修さんの2人で、ともにまち歩きガイドで活躍中です。趣味は同じ「歴史と旅」とあって、8年ほど前から一緒に古事記や後醍醐天皇、尼子一族、芋代官などのゆかりの地を訪ね、写真に収めています。
 このうち古事記は日本最古の歴史書です。その3分の1は山陰を舞台にした神話でできています。ふたりは、それらの神々を①伊邪那岐・伊邪那美の神②天照大御神・須佐之男命③大国主神④事代主神―の4編にまとめ、各地で紹介しています。
 榧野さんによると、全編について語れば、6~8時間は必要といいます。なので集中講義は琴浦町など、わずか5カ所程度しかやっていません。「日帰りの現地見学を加えれば、生きたふるさと教育になるので、ぜひに」とPRしています。
 さて、この日の講座は1時間半ありました。国土を造ったとされる「伊邪那岐・伊邪那美」の巻です。榧野さんは日本で最初の夫婦のまぐわいを丁寧に語り、小鳥のセキレイの交わりが、そのモデルになったと紹介しました。そうしてできたのが、淡路島・四国・隠岐島・九州・壱岐島・対島・佐渡島・本州の大八島。続いて瀬戸内の吉備児島・小豆島・大島などが次々に誕生していったそうです。
 山陰ゆかりの地では、伊邪那美の埋葬地が岩坂陵墓(松江市)、比婆山(安来市)、母塚山(南部町)、御墓山(日南町)などに伝わっています。伊邪那岐が黄泉の国の軍勢に追われ、脱出した黄泉比良坂は松江市の揖屋神社近くにあり、「桃を投げて逃げ切った」といいます。けがれた伊邪那岐は禊(みそぎ)をし、左目を洗って天照大御神、右目を洗って月読命、鼻から須佐之男命が誕生しますが、その禊をしたところが島根半島の千酌海岸です。天照大神が隠れた天の岩戸は、蒜山高原の茅部神社近くにあるそうです。
 ことぶき劇団のふたりは、「私たちのふるさとは日本発祥の地。もっと誇りを持ちましょう。そのためには、現地を訪ねてみましょう。いつでもご案内します」と、古事記の故地めぐりを勧めていました。

榧野省吾さん

島谷修さん

天の岩戸のふもとにある巨石

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