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豪円さんのおかげです       伯耆伝承隊

2019年6月05日

 6月5日は大山寺中興の祖・豪円和尚の命日です。大山北壁を望む豪円山の山頂に豪円地蔵がまつられており、伯耆伝承隊やボランティアのみなさんが地蔵の周りや参道の草刈りをし、お経をあげて遺徳をしのびました。
 豪円和尚(1536~1611年)は汗入郡寺内村(米子市淀江町)生まれ、戦国時代や江戸時代初期に活躍した天台宗の僧侶です。戦火で焼失した比叡山延暦寺や備前金山寺、伯耆大山寺を復興し、天台宗の高僧・権僧正になりました。
 とくに大山寺は平安時代から鎌倉時代にかけて寺領6万石、160の院房と3千人の僧兵を抱える大勢力でしたが、院内の抗争が絶えず、江戸時代の初めには米子城と知行地をめぐって争い、消滅寸前でした。これを救ったのが豪円和尚です。院内行政を一つにまとめ、徳川幕府から3千石安どの朱印状を得て命脈を保ちました。
 豪円和尚は金山寺で生涯を閉じますが、その御影の地蔵が呼瀧山(後に豪円山)の山頂に設けられ、参道には天台宗総本山から派遣の後継座主8代の世代墓がまつられています。
 草刈りボランティアは山頂と参道でありました。今年で11回目。伯耆伝承隊の副隊長・吉島潤承さん(圓流院前館長)の呼びかけで、立正佼成会米子支部(玉川紘代支部長)や大山スキー場のみなさんなど40人余りが参加しました。豪円地蔵の周りはササや雑草で覆われて近づけない状態でしたが、一帯はすっかりきれいに。地蔵のコケも取り除かれ、野の花も飾られ、全員で般若心経を唱えて、お参りしました。田辺正人さん(日南町)は「毎年5回程度、大山のあちこちを歩かせていただいているので、お礼に初めて参加しました。気持ちがいいですね」と話していました。参加者は大山寺の豪円湯院で汗を流し、「豪円和尚」の紙芝居を楽しみました。
 伯耆伝承隊は紙芝居などで豪円和尚の活躍の生涯を紹介していますが、広く県内外にPRするため、鳥取県を舞台にしたNHK大河ドラマの候補作として手を挙げています。吉島副隊長は「大山さんは鳥取県民の心のふるさと。豪円さんのおかげです。ありがとうございます」と何度も頭を下げていました。

紙芝居で豪円和尚の活躍の生涯を紹介する吉島潤承さん

豪円地蔵を磨き上げるボランテイアのみなさん

手分けをして世代墓周辺や参道もクリーンアップ

きれいになった豪円地蔵

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