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方言は心地よい         石川達之さん

2018年10月06日

 「鳥取県の方言の良さを再認識しよう」と10月6日夜、琴浦町のまなびタウンとうはくで「方言ナイト」がありました。湯梨浜町のシンガー・ソングライターで方言ソングで鳴らす石川達之さんが講師となり、参加者と方言談義。「方言は地域の財産」と意見一致しました。
 このイベントは鳥取県の若者広聴レンジャー事業のひとつ。若者が地域の声に耳を傾けて地域課題を探り、その解決策を県に提案するもので、方言をテーマに活動している白石泰志さん(大山町)らが企画しました。公立鳥取環境大学で倉吉方言などを研究している桑本裕二教授(言語学)など約30人が参加しました。
 講師の石川さんは、2001年に方言ソング・アルバム「こばしま(おやつ)」を出して一躍有名になり、県中部のおばちゃんを題材にした方言ソングや「牛骨ラーメン」などのご当地ソングを発表しています。
 石川さんの話は軽快です。東京の学生時代、バスの運転手に「お金をめいでください」とお願いしたら、びっくりされたとか、友達に「二日酔いでえらい」と言ったら、「お前はそんなに立派か」と誤解されたなど、方言の失敗談が続きます。東京・岡山・山口などでコンサートしてきたものの、「何を歌っているのかさっぱりわからん」としかられてきたそうです。
 それでも石川さんは、「ふるさとの言葉で歌いたい。方言でないと伝わらないものがある」と力説。試しに県中部のおばちゃんの疑問「贈答編」を標準語と方言で歌い分けました。標準語の歌に比べて方言やなまりが入った歌の方が、歌詞の意味も深みも大違いです。石川さんは「やっぱり方言が入った歌は心地よい。方言ソングはお客さんも盛り上がります」と紹介していました。
 桑本教授によると、そもそも方言は標準語には変換できないそうで、例えば「いけらーせんがな」(だめだよ)を標準語にすれば、「いけるということはしない」になり、意味不明になってしまいます。方言は外国語、奥深いところは方言でないと言い表せないと指摘していました。
 「方言ナイト」は参加者も加わって、方言のあれこれについて意見交換が続きました。白石さんたちは「方言は地域の財産」として、県のホームページに地域別の方言を掲載してもらうほか、「ふるさと教育」に方言も加えてもらうよう提案することにしています。

 ※写真上:石川達之さん

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