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豪円さんが来た~!    吉島潤承さん・北村隆雄さん・田中精夫さんら

2018年9月08日

 鳥取県ゆかりの人物を主人公にした歴史大河ドラマを推進する会は9月8日、米子市の淀江文化センターで平成30年度の候補選考会を開き、比叡山や大山を復興した江戸時代の名僧豪円を選び、大山開山1300年の節目に花を添えました。鳥取県の大河ドラマ候補は前年に選んだ岩美町の外交官兄弟、澤田節蔵・廉三と美喜、女性解放の先駆者となった童謡「赤とんぼ」の母・碧川かたに次いで3作目で、推進する会は広く県民運動を起こしてドラマ化を実現したいとしています。鳥取県社会福祉協議会とっとりいきいきシニアバンク「生涯現役」共催。
 選考会の対象になったのは、①近代稲作の父・中井太一郎(発表者・北村隆雄さん)②「三日月に祈る」山中鹿介と亀井茲矩(田中精夫さん)③比叡山などを復興した大山の名僧豪円(吉島潤承さん)―の3作。それぞれ豊富な資料や書籍を基に、映像や電子紙芝居を駆使して先人たちの偉業をわかりやすく紹介。会場にはそれぞれの関係者も詰め掛け、選考の成り行きを見守りました。
 選考は来場者全員の投票で行い、投票総数143票のうち名僧豪円88票、中井太一郎41票となり、豪円さんが新たに鳥取県の大河ドラマ候補に加わることになりました。
 推進する会によると、先行の2作と同様、豪円和尚の偉業や功績を広く県民に知ってもらうため、リーフレットなどを作成するとともに、NHKなどテレビ局にドラマ化を働き掛けたいといいます。先行の2作については、それぞれ研究会ができ、ドラマ化に必要な原作本づくりや署名運動、資料展開催などが進んでおり、「赤とんぼの母」は兵庫県・たつの市と連携して市民劇が計画されています。県民の盛り上がりがドラマ化実現の必要条件といいます。
 さて、選ばれた豪円とはどのような人か。発表者・吉島さんによると、全国的には無名に近いものの、西日本天台宗の別格本山、比叡山延暦寺・備前金山寺・伯耆国大山寺を復活した和尚さんです。いずれも戦国時代に焼き討ちにあって消滅しましたが、天皇や豊臣秀吉、徳川家康など、時の権力者を動かして再建にこぎつける活躍をしています。大山寺は鎌倉時代、寺領6万石、160の僧坊と3千人の僧兵を誇りましたが、内部抗争などで消失、荒廃していきます。これを復活させたのが豪円和尚で、家康から3千石のご朱印状を得て、大山寺は消滅を免れました。大山北壁を望む豪円山には豪円地蔵がまつられ、命日の6月5日には供養が続けられているそうです。

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