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2018年8月11日
この夏、大山開山1300年祭を盛り上げようと、鳥取県西部の文化団体が連携して「大山」をテーマにした合同作品展・大山芸術祭が米子市などでありました。経済界も資金面だけでなく、催事場を芸術祭に提供するなどバックアップ。市内のあちこちに文化の花が咲きました。
大山芸術祭は市民の誇りであり、作家のあこがれである「大山」をもっとPRしようと、絵画・写真・書道・工芸など、それぞれの分野や〝流派〟の枠を超えて結束。8月1日~15日まで、市内のあちこちで展覧会を同時多発させました。シニアバンクに登録する作家のみなさんも多数参加しました。
会場になったのは米子高島屋、米子しんまち天満屋、シルクはうす、丸京庵ギャラリー、百花堂、米子コンベンション、了春寺。子どもたちの公募作品は本通り商店街で飾り、油絵教室「ビスターレ」は大山町の公民館で作品展示しました。まさに街あげての〝美術館〟です。
そのいくつかをのぞきました。皆生通りのシルクはうすでは、たたみの展示場で米子美術家協会(八尾洋一代表)の22人が思い思いの大山を描いて出品。浜野洋一さんの油彩の大作「鏡ヶ成秋彩」(120号)がひときわ目を引いていました。天満屋のバンケットルームでは米子工芸会(大谷治代表)や書のグループがコラボ出展。中村武志さんは弓浜絣で「大山寺縁起絵巻」を織り、鰤岡教代さんは編み物で大山をイメージしたセーターなどを作りました。
チャーチル会米子は会員が2年がかりで描き、日本海新聞に連載した「わたしの大山」の原画53点を丸京庵市民ギャラリーに並べました。小谷悦夫幹事長は「チャーチル会は来年60周年。この大山の原画を出版します」と張り切っていました。
大山芸術祭実行委員長の西村偉さんは言います。「四季折々に美しい大山は、郷土の作家の題材になり、たくさんの作品が生まれ、芸術家を育ててきました。子どもたちにも郷土の良さを知ってもらうために参加してもらい、多くの団体の協力を得て芸術祭を開きました。大山開山1300年祭のイベントに終わらせず、いつまでも続けていきたいものです」と。
米子市には市美術館の応援団があり、その市民運動をバックにして形づくられた大山芸術祭は、米子らしい芸術・文化活動のたまものといえそうです。
※写真上:大山芸術祭・米子天満屋会場
写真下:大山芸術祭・シルクはうす会場