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朝ドラの署名始まる         四井幸子さん

2018年6月15日

 鳥取を舞台にした大河ドラマを推進する会は、岩美町出身の外交官・澤田節蔵、廉三の兄弟とその妻美喜の活躍のドラマ「三愛(母子愛・祖国愛・人類愛)のクニヘ」を大河ドラマ候補、鳥取市出身の看護婦で婦人参政権運動に取り組んだ碧川かたの生涯を描く「赤とんぼの母」を朝ドラ(連続テレビ小説)候補に決め、NHKなどに働きかけていますが、それぞれ研究会を作って原作づくりに乗り出すとともに、ドラマ化実現に向けて署名運動も始まりました。
 推進する会によると、全国の大河ドラマ候補は約40本、朝ドラ候補は100本余りあるそうで、それぞれ官民挙げてドラマ化の誘致運動が進められているといいます。その決め手になるのは、地元の盛り上がりとドラマ制作に欠かせない原作の存在。大河ドラマだと50話、朝ドラは130話程度の物語が必要で、主人公やその周辺の史実や資料集めが求められるといいます。
 「三愛のクニヘ」「赤とんぼの母」それぞれ郷土史家やファンなどを集めて研究会ができているのはそのためで、新たな史実や人脈がわかるなど、研究会活動の成果が生まれつつあります。推進する会には郷土史発掘の期待もかかります。
 「碧川かたの生涯を広める会」の四井幸子代表は6月15日、鳥取市の尚徳大学で「かたの父は鳥取藩家老の和田邦之助」と題して講演し、このなかで養父の堀正(江戸時代は堀元九郎)は、和田家の重臣ではなく、鳥取藩直属の重臣だったことを明らかにしました。研究会活動の成果のひとつで、堀元九郎のひ孫・堀啓次郎さん(東京都)が「元九郎奔る~幕末鳥取藩士の手記」を著し、碧川かたや三木露風のことも紹介しています。
 「元九郎奔る」には因幡二十二士事件はじめ、鳥取藩が官軍にいち早く加勢し、中核部隊となって戊辰戦争を戦い、活躍した様子が書き込まれており、幕末史の貴重な資料になりそうです。それによると、元九郎は戊辰戦争や西南戦争で河田景与の参謀という重責を務めながらも、高知・兵庫・長崎県などの地方警察官僚を転々とするだけだったといいます。薩長主導の明治維新の陰にも触れています。
 かたの実父、家老の和田邦之助は因幡二十二士事件のリーダーという濡れ衣を着せられて失脚し、かたは養女に出され、波乱の生涯が始まります。

 ※写真上:四井幸子さん

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