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幸せはつかむものではなく気づくもの      石川達之さん

2018年6月07日

 鳥取県内の老人ホームやケアハウスなどでつくる県老人福祉施設協議会(村尾和広会長、113施設)の職員研究会が6月7日、倉吉市の未来中心であり、心の元気講演家・石川達之さん(湯梨浜町)が介護の仕事に励むみなさんに歌と体験談で元気を届けました。140人が聴講しました。
 石川さんは元消防士。仕事や人生経験をもとに得意のギターで歌をつくり、人権・子育て・心の健康などをテーマに県内外で歌入りの講演をしています。その内容は笑いと涙を誘い、元気になると評判で、東伯耆言葉でつくった歌もユニークとあって人気を集めています。
 この日の講演は人の幸せとは何か、人が心を弱らせ落ち込んでいるときの寄り添い方などで、挿入歌は「疑問」「里帰り」「梨のうた」の3曲を披露しました。
 このなかで、石川さんは命の現場で仕事をしている消防士たちがストレスのなかで励んでいることを伝え、「癒してくれるのは家族、ただ一緒にいるだけで幸福になれる。とくに子どもの力はすごい」と述懐。ストレス解消法は「話す」「笑う」「スポーツ」「飲む」「歌う」「ギャンブル」「休む」などいろいろあっても、家族や友達や子どもたちがいてこそできること。「幸せはつかむものではなくて、気づくものではないか」と言います。
 その子どもたちも親元を離れます。〝子離れ〟の心境を「里帰り」という歌で紹介しました。こんな歌です。
 ♪腹が立つのは我慢ができても、寂しいのは我慢ができない。そんなときは、いつでも帰っておいで。お母ちゃんがごっつぉうしてやるけぇ。元気でがんばれ!
 石川さんは介護現場の職員が腐心している傾聴や接遇について、自らの体験を踏まえてアドバイスしました。元気なときには何でもない言葉でも、落ち込んでいる人には、一層ダメージになることもあるそうです。それは「あなたより、もっと大変な人がいるから」「終わったことは忘れればいい」「神様が良くしてくれる」「子どものために、がんばりなさい」などで、自殺を思いとどまる人の多くは自らの存在や居場所が認められた時だといいます。「心のなかの思いを伝えるのが言葉。言葉は大切に」と締めくくりました。

 ※写真上:石川達之さん
  写真下:鳥取県老人福祉施設職員研究会

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