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2020年8月29日
とっとり伝統芸能まつり(鳥取県主催)が8月29日、鳥取市のとりぎん文化会館であり、打吹童子ばやしなど6団体が、無観客のなかで精いっぱいの芸を披露しました。「全国どこからでも観覧でき、楽しめるように」と、まつりはインターネットで生中継されました。その録画動画は、9月4日からユーチューブで見ることができます。
とっとり伝統芸能まつりは11回目です。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、初の無観客開催、インターネットによる全国配信になりました。「鳥取の伝統芸能を全国に届け、鳥取県出身のみなさんに懐かしんでいただきたい」との願いです。コロナ禍を逆手に取った試みです。
出演したのは、①下蚊屋荒神神楽保存会明神社(江府町)②打吹童子ばやし(倉吉市)③浦富麒麟獅子舞保存会(岩美町)④さいとりさし踊り保存会(三朝町)⑤しゃんしゃん傘踊り・桜道里(鳥取市)⑥河崎花がさおどり保存会(米子市)―の6団体。裏方含めて約100人の参加です。いずれの出演団体も久々のイベント、ステージとあって、熱が入りました。
このうち、小学生の和太鼓集団・打吹童子ばやしは発足28年目です。倉吉打吹まつりに欠かせぬ存在です。村田速実さんが指導し、団員は現在25人。オリジナル曲14曲のうちの3曲で鼓魂(こだま)組曲をつくり、およそ9分30秒、一糸乱れぬ、迫力のある演奏を披露しました。演奏後、6年生の西谷梨世・石川琳子さんは「今年は息を合わせて演奏することが少なく、寂しい思いをしていました。やっと演奏できました」と、すっきりした表情でした。
三朝町のさいとりさし(県無形民俗文化財)も熱演でした。「天下御免」の鑑札を持つさいとりさし(刺鳥差)が鳥をとる様子を狂言風に踊って見せるもので、山内謙一さんら5人が演じました。見せ場は三徳山の住職とのこっけいな掛け合いです。この場面を演じていた先人がなくなったものの、若い山内有二さんが跡を継ぎ、三朝温泉の「あったか座」で演じています。後継者が見つかって、ひと安心です。
山内代表は「三朝温泉はコロナで春に休業したものの、お客さんが戻らず、苦戦が続いています。私たちも出番なしです。本日は久しぶりに演じることができて、元気になりました。三朝温泉においでの際は、あったか座にお立ち寄りいただき、お声をかけてください」と話していました。