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2020年6月12日
鳥取市の鳥取城跡そばの樗谿渓谷には、太閤ケ平や鳥取東照宮、樗谿公園、市歴史博物館やまびこ館などがあり、観光客や市民憩いの名所になっていますが、樗谿渓谷の美観を守る会(福田修三代表)が丹精込めて育てた大宮池の花菖蒲が満開になり、市民でにぎわっています。見ごろは6月末まで。
樗谿渓谷の美観を守る会ができたのは平成29年秋です。大宮池の水がすべて放流されて渇水状態になったため、市民運動で自然景観を取り戻そうと誕生しました。まず取り組んだのが、絶滅していた鯉の復活です。錦鯉を2度放流し、今では美しい錦鯉が群れをなして泳ぐようになりました。
令和元年の夏には、鳥取県花菖蒲協会(山根博允会長)の協力で大宮池の西岸東屋前の斜面に300株の花菖蒲を植栽しました。その花菖蒲が6月初めから咲き始め、今まさに見ごろを迎えています。きれいな水面に鮮やかな錦鯉や花菖蒲が映え、市民は美しい景観復活を喜んでいます。
樗谿渓谷の美観を守る会の川口敬恵副代表によると、花菖蒲の日々の手入れに加えて、大宮池に大繁殖した外来種オオカナダモの回収、駆除が大変だったそうです。
花菖蒲の花は二日ほどしか咲かず、枯れた花を取ってやらないと次の花がきれいに咲かないので、日々の手入れが欠かせません。また、花菖蒲は日当たりの良いところを好み、1日おきに水やりに通ったといいます。オオカナダモの駆除はシルバー人材センターにも応援を頼み、会員みんなで汗を流しました。美しい景色をゆったりと楽しんでもらえるよう、古くなっていたベンチも取り替えました。
樗谿渓谷には国史跡の太閤ケ平があり、散歩やウオーキングで月に5千人ほどの市民が訪れています。その遊歩道のそばに大宮池はあります。樗谿渓谷の美観を守る会のみなさんは「市民の健康づくりのお手伝いもしていると思うと、活動の励みになります」と満足そうです。花菖蒲は株分けをして、来年には600株に増やす計画です。