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2026年4月28日
鳥取県米子市住吉公民館で4月18日、公民館大学教養講座があり米子市在住の中永廣樹さんが「現代の名句を味わう~明治から昭和の俳句~」と題し講演しました。用意されてテキストには中永さんが選んだ13人の俳人の22句が並んでいます。
「平成、令和の句は評価が定まっていない」ため明治から昭和の句を選び、日本語の革新運動を展開した正岡子規から始まります。一つ一つの句を参加したみんさんで声を出し味わっていきました。「柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺」はお馴染みの句ですが、子規の当時の生活や時代背景等を交えて説明されました。「当時の柿は俗っぽい果物で歌に詠まれることはない。その柿と歴史的な法隆寺を合わせた妙、意外性がこの句の持ち味です」と説明しました。
自由律俳句では尾崎放哉を取り上げていました。彼は明治18年、現在の鳥取市吉方町で生まれました。鳥取県立第一中学、東京帝国大学法科大学を卒業し東洋生命保険株式会社に就職しました。エリート社員でしたが家族も仕事も捨て、流浪の果て孤独と貧窮のうちに小豆島で病死します。「咳をしても一人」は放哉の代表的な句ですが、終の地小豆島で詠んだ句です。放哉の置かれている状況を知ると、一層味わいが深まります。
「紹介した俳句の7、8割は教科書に出てくるもの。連歌の発句が独立して俳句となったのは松尾芭蕉のころ。俳句も短歌も文字数が少なく『言葉を選んで、選んで』作歌する。言葉を大切にしてほしい。そして感じ取ってほしい」と言われました。
中永さんは参加者と対話しながら講義を進めます。始終笑いが起こり、脱線しながら進んだ90分の講義に皆さん満足そうでした。