とっとりいきいきシニアバンク「生涯現役」
0857-59-6336
お問合せ お気に入り

HOME活動紹介

お手玉遊びを堪能し童謡の奥深さを知る   とっとりのお手玉の会

2024年8月24日

 とっとりのお手玉の会(代表船越玲子さん)主催の「お手玉遊びとわらべうたの講演会」が8月24日、鳥取県倉吉市福吉町の倉吉福祉センターでありました。とっとりのお手玉の会は日本のお手玉の会の地方支部第1号として発足し、約30年間活動を続けています。
 まず、お手玉の起源と言われる「石なんご(石子)」の紹介がありました。約3千年前に日本に伝わった石なんごは、1~3センチの小石を拾い上げる遊びですが、そのスピードと技は一朝一夕に身に付くものではなく、参加者はため息をつきながら見入っていました。今のように布製の袋に数珠玉を入れたお手玉は江戸時代に始まったそうです。
 その後、代表の船越さんを中心にお手玉の技を、お手玉一つから二つ、三つへ、片手から両手を使った技へ、大きく投げ上げたり二人でお手玉を交換したりと難易度を上げてたっぷり体験しました。床に落とす人もいましたが「お手玉は落としても大丈夫、気にしないこと。転がったり弾んだりしないこともお手玉遊びの魅力ですよ」と言っていました。
 後半は元鳥取短期大学教授の酒井董美先生の講演「世界最古のわらべ歌集<古今童謡>野間義学のことなど」です。現在酒井さんは日本海新聞に「鳥取の労作歌」を連載中です。自ら山陰をくまなく歩き、童謡や民話の調査をしてこられました。その音声は鳥取県立博物館が保存し、QRコードで聴くことができます。
 「古今童謡」は元禄時代に野間義学が因幡地方の童謡を50編記録したもので、世界最古のわらべ歌集です。子どもたちが遊んでいる挿図もあり、200年前の童謡を知ることができる貴重な史料です。酒井さんが調査をしたなかに「古今童謡」にある歌が10編あり、その変化、特に地域により変わっていった様子も分かります。来場者から「本に載っている歌と私がおばあちゃんから聴いた歌は違うんですが、紹介してもいいんでしょうか」の質問に、「伝承されるなかで言葉やアクセントは変わっていきます。大いに伝えるべきです。伝承の輪を広げて欲しいですね」と酒井さんは答えられました。みなさんが興味深く聞き入っていました。

一覧に戻る