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「火口に立つ。」生田長江を小説化   作家 松本薫さん

2023年12月03日

 鳥取県日野町根雨の日野町山村開発センターで12月3日、第2回お茶しながらの“長江さん”談義&ミニライブが開催されました。“長江さん”とは「生田長江」、日野町出身の評論家、翻訳家、小説家として華々しく活躍した人物で、地元の人たちは敬愛の念を込めて“長江さん”と呼んでいます。
 生田長江は、「ニイチェ全集」の翻訳や女性解放運動の先駆けとなった女性文芸誌「青鞜(せいとう)」の命名など、大正から昭和初期にかけて日本の文壇の中心で活躍し、数多くの作品を残すとともに、鳥取県出身の生田春月(米子市出身)・伊福部隆彦(智頭町出身)や三木露風、佐藤春夫など多くの後進を世に送り出し、菊池寛に「日本文学界の名パイロット」と賞賛されています。
 このたび、米子市在住の作家松本薫さんは生田長江を題材にした小説「火口に立つ。」を2年半の執筆活動を経て書き上げ、来年2月出版予定です。松本さんはこれまで、鳥取県を舞台にした数多くの小説を出版され、このなかには日野郡3部作TATARA、天の蛍、日南Xがあり、「火口に立つ。」は第4弾になります。ネットで検索していただくと松本薫さんの多くの作品が紹介されています。
 “長江さん”談義&ミニライブでは、第1部でDVD「こんにちは 長江先生」を上映、第2部で米子市在住の歌手まるやまかよこさんが大山賛歌、天の蛍などを歌い、「火口に立つ。」にちなんだ新曲を披露しました。出来立てほやほやの新曲は「まだキチンと音がとれていないけど、練習してこれからいろいろなところで歌っていきます」とおっしゃっていました。
 第3部は松本薫さんによる講演「長江さんってどんな人?」です。小説「火口に立つ。」には60人以上の人物が登場します。友人、ともに活動した人たちには平塚らいてう、市川房江、有島武郎、石川啄木、武者小路実篤、住井すゑ、萩原朔太郎、芥川龍之介、菊池寛、川端康成、横光利一等、著名な人物が並びます。松本さんは「執筆に熱が入り五百ページを超えてしまった。小説の登場人物は実在する人がほとんどで、それぞれの人生や考え方を理解しなければならず、時間がかかった」といいます。また、「時代は途切れることはない。長江の時代から繋がっている」と言います。
 来場者から「松本さんは華奢な方なのにパワフル、その秘訣は?」とあり「私は内向きの人間ですが、書くことが好き、死ぬまで書き続けたい」とおっしゃっていました。
 「火口に立つ。」は来年2月3日発売開始、先行予約受付中です。詳しくは以下のURLでご確認ください。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdw4QM05DvpLuNBt27pZaJxbYFSumbclSaYdKNBmzjO-qGMfw/viewform
写真の説明:順に松本薫さん。登場人物の似顔絵、すぎはらみきをさん(シニアバンク登録者)作成、先行予約された方にはグレードアップしたファイルがついています。まるやまかよこさん。会場の様子です。

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