2021年4月29日

　４月２９日、湯梨浜町にある中国庭園燕趙園で指画作家濱田珠鳳さんの指画の実演がありました。濱田さん所蔵品による「師と弟子の中国書画展」にあわせた開催です。
　濱田さんは山水画、花鳥画、仏画を学ぶために中国に渡り６年目に指画に出会われたそうです。そして１９９９年、中国指画研究協会に外国人として初めて推薦登録されました。
　当時中国人は自由に海外に行けなかった時代です。濱田さんは指画の伝道師としての役割を託され、国内では靖国神社、伊勢神宮、日光東照宮、春日大社、大山寺、金持神社など、国外では中国天台宗総本山国清寺、インドブッダガヤ大菩薩寺、米国ホワイトハウス等に奉納、収蔵されており、平成の遣唐使といわれています。
　「十指連心」筆を一切使わず、指・手の甲・爪などで描く指画は感情や気迫が込められ、情念が指先から迸ります。筆よりもしっくりくると言われていました。
　制作された指画は燕趙園にふさわしく中国を代表する花牡丹です。濱田さんの指は滑らかに動き、ほんわかしたやさしい牡丹画ができあがりました。
　制作中は濱田さんの中国での思い出や指画の魅力、日本での活動等のお話が続き、集まった人たちは指画の魅力と濱田さんのお人柄に魅了され、指画実演＋講演会を堪能されたことと思います。
　終了後にも多くの方々が残り、濱田さんと話し込まれたり写真を撮ったりと、濱田珠鳳ワールドを満喫したひとときでした。