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奇跡の男に学ぼう        石山雅章さん

2019年2月28日

 鳥取市倫理法人会(樹下良太郎会長)の経営者モーニングセミナーが2月28日、鳥取ワシントンホテルプラザであり、市内外から120人余りが参加して、中国の砂漠緑化に生涯をささげ、奇跡の男と呼ばれた鳥取大学名誉教授の遠山正瑛さん(故人)の偉業に学びました。鳥取市の地域プランナー・石山雅章さんが講話しました。
 遠山さん(1906~2004年)は山梨県出身。京都大学卒業後、鳥取大学で砂地農業に取り組み、「不毛の砂漠に農作物はできない」という常識を破って、日本初のスプリンクラーを導入してメロンやイチゴ、ブドウ、ラッキョウなどを栽培し、日本の砂地農業、砂漠緑化の第一人者となりました。
 退官後は中国の砂漠緑化に取り組みます。「砂漠緑化は食糧危機を防ぎ、世界平和への道になる」という信念のもと、「やればできる、やらなければできない」と訴え、黄河流域の緑化に乗り出しますが、失敗を重ねます。遠山さん84歳の時、中国も本気になり、内蒙古自治区のクブチ砂漠でポプラの木を植えることになりました。日本からはボランティアや資金が集まり、およそ10年間で300万本のポプラを植え、不毛の地に緑の農地や湖ができました。遠山さんは国連の「人類に対する思いやり市民賞」、アジアのノーベル賞といわれる「ラモン・マグサイサイ賞」などを受賞し、97歳で亡くなりました。
 この中国の砂漠緑化運動に呼応して、倫理法人会も「地球倫理の森」づくりを始め、これまでに延べ2,500人の緑化隊を派遣し、約43万本のポプラを植林してきたといいます。遠山さん没後15年を記念して、遠山さんと交流があった石山さんから「不可能こそチャンス! 可能性は探し出すもの」という話を聞きました。
 石山さんは自作のDVDで「奇跡の男」遠山さんの功績を報告するとともに、「世界は可能性に満ちている。それを見つけ出す努力さえすれば、必ず未来は開けてくる」「考えること、考えてよいと思ったら、やること。考えてもやらなければダメだ」など遠山さんの語録や生きざまを紹介しました。石山さんは「鳥取砂丘に遠山先生を顕彰したり、学ぶところがないのが残念です」と訴えていました。

 ※写真上:石山雅章さん

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