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官民挙げて岩美を世界平和の聖地に    片山長生さん

2018年1月21日

 鳥取県にゆかりがある大河ドラマや朝ドラを実現する運動が本格化して来ました。郷土史家やドラマファンでつくる推進する会は、その候補に岩美町出身の外交官・澤田節蔵、廉三の兄弟と混血児救済の美喜夫人の物語「三愛のクニへ」、童謡「赤とんぼ」の作者・三木露風の母親で婦人参政権運動に取り組んだ碧川かたの生涯を描く「赤とんぼの母」を選び、PRに乗り出していますが、1月21日には岩美町の駅前長寿会(向家仁会長)の新春の集いで、片山長生さん(元高校教諭)が「官民一体となって澤田ファミリーの功績をドラマにして、岩美を世界平和の聖地にしましょう」と呼びかけました。
 「三愛のクニヘ」は岩美町出身の外交官・澤田節蔵、廉三の兄弟を軸にした物語。第1次世界大戦の悲劇を繰り返さないために国際連盟が1920年に発足したにもかかわらず、第2次世界大戦が起こってしまいます。間もなく迎える国連100年の節目に、「世界平和」を考えようというのがテーマです。
 節蔵は国際連盟の日本の事務局長として国連脱退に抵抗しますが、失脚します。そして敗戦後、廉三は国際連合の初代国連大使として日本の国際社会復帰を果たします(1956年)。三菱財閥の娘で廉三夫人の美喜さんは、占領軍(GHQ)抵抗のなかでエリザベス・サンダース・ホームをつくって混血孤児救済を進め、廉三提唱の三愛(人類愛・祖国愛・母子愛)を実践していきます。その拠点の一つが、いまも残る岩美町牧谷・熊井浜の別荘「鷗鳴荘」です。
 片山さんによると、推進する会がNHK鳥取放送局に候補作品のドラマ化実現を申し入れたところ、①地元を中心に鳥取県がどれだけ盛り上がるか②脚本家のストーリーづくりのための本づくりが欠かせない―と指摘されたそうで、岩美町民による「三愛のクニヘ」の勉強会を立ち上げ、澤田ファミリーの功績を伝える語り部づくりを広げることにしています。
 片山さんは「澤田兄弟が多感な青年時代に日露戦争があり、岩美町の田後や東浜には日本海海戦で亡くなったロシア兵の遺体が打ち上げられた。その仏様を地元の人は丁寧に葬った。岩美町はまさに人類愛の聖地。老人と若者、官民が力を合わせて、世界から人がやってくる世界平和の聖地づくりを進めましょう。ドラマ化にご協力を」と訴えていました。

 ※写真上:片山長生さん
  写真下:「三愛のクニヘ」のポスター

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