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大山は「平和」のシンボル       大原俊二さん

2017年9月14日

 米子市の夜見公民館でさわやか人生大学があり、大山寺の歴史を伝える古文献「大山寺縁起之巻」を現代語訳した大原俊二さん(元米子市史編纂事務総括)が「大山開山1300年」について講演しました。約50人が参加。大原さんは「大山は神と仏がいます山。いまこそ山頂に向かって平和を祈願しましょう」と呼びかけました。
 大山は奈良時代の718年、山岳信仰の霊場として開かれ、仏教化が進むにつれて寺院が増え、最盛期には150を超える寺院が林立していたといいます。「大山さん」には祖霊が集まり、生きとし生けるものすべてを救うお地蔵さんにも会えるというので人気を集め、その信仰は山陰・山陽の7カ国にも及びました。また、参詣者の増加とともに大山山麓に放牧された牛馬が注目され、日本最大の牛馬市へ発展していったといいます。このストーリーで大山とその周辺は日本遺産に認定されました。
 大原さんは大山の歴史研究の第一人者らしく、なぜ大山は「だいせん」か▽なぜ大山の神さまは2柱か▽なぜ「大山さん」という▽なぜ「神」と「仏」が集合した▽なぜ大山信仰は広まったか▽なぜ大山から「地蔵信仰」が広まったか▽なぜ大山信仰は衰えたか▽なぜいま山頂に向かって「平和」祈願か―などについてわかりやすく説きました。
 このなかで大原さんは、「世界は宗教をめぐる紛争が絶えないが、日本は神仏習合の時代にある。大山では出雲大社や大神山神社、大山寺など山陰の20社寺が集まり、大山(大智明権現)を仰いで世界平和を祈願した。いまこそ『和の精神』を尊ぶ日本の心を世界に広めなければなりません」と力説していました。

※写真上:大原俊二さん
 写真下:講演会の様子

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