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世の中逆さが面白い   里山元気塾塾長 小谷博徳さん

2024年6月24日

 鳥取県米子市夜見公民館で6月24日、さわやか人生大学家庭教育講座があり、里山元気塾塾長の小谷博徳さんが「世の中逆さが面白い -荒神神楽の巻-」と題して講演しました。
 小谷さんは日野町上菅出身、日野産業高校で教員をしていました。当時は教員が不足し高校卒業資格しかない者でも、大学の講義を受講し単位を取れば高校教諭の資格が得られた時代、小谷さんは夏休みに複数の大学に通い農業教諭の資格を取られたそうです。ここから小谷さんの挑戦が始まります。
 当時、高校生の中には目的を持たず、不登校や引きこもり、部活もしていない子がおり、この子たちのために目標になるものを作ろうと郷土芸能部を立ち上げたそうです。かつて日野郡で盛んに行われていた荒神神楽をテーマとし取り組むことに決めますが、道具がない、教える人がいない、資金がない、部室も練習場所もないと、まさに何もないところからのスタートです。小谷さんは「人生閃きが大事、荒神神楽で私の人生が180度変わった」と言います。障壁が多いほど挑戦する気持ちは強くなり、活動に共感する人たちが増えていったそうです。
 転機になったのが全国高等学校総合文化祭(高総文祭)出場です。自信を持てない子どもたちが熱心に活動するようになり、いつしか日本一になることを目標にします。毎年入賞を重ね、高総文祭常連校でも成しえない国立劇場での公演に3年連続出場、このときには日野産業高校出身者が多数駆け付けたと言います。そして平成11年には念願の日本一になりました。
 「世の中逆さが面白い」とは、世の中の一般的な高評価の基準に当てはまらない子ども達だからこそ「神楽というクラブ活動に生きがいを感じ、舞うことにより感動を与える」ことができたのだと言います。多くの障壁はない方が良いのではなく、それを乗り越えることに価値があるということも逆さが面白いことの一つだと思いました。
 小谷さんは都会の人たちと農業で交流する里山元気塾をやられています。今年2月にはご夫婦で軽バンに布団を持ち込み九州一周旅行を遂行されました。50数年ぶりに新婚旅行で訪れたところを巡る旅です。80歳を超えた小谷さんの挑戦は続きます。
 

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