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「草原に抱かれて」自主上映会開催   シネマふねえとる

2024年6月23日

 鳥取市で映画の自主上映会をしている「シネマふねえとる」の上映会「草原に抱かれて」が6月23日、鳥取県立博物館講堂で開催されました。代表の清水増夫さんは50年以上自主上映を続けており「鳥取未公開の良質の映画」を届けています。
 内モンゴル自治区の都会に暮らすミュージシャンのアルスはアルツハイマー病の母を引き取り、母が求めてやまない故郷へ連れて帰ることにします。モンゴルの雄大な草原の中で2人きりの生活が始まると病状は次第に悪化し、徘徊を繰り返すようになりました。迷子にならないよう自分と母の体を縄で結び付け旅は続きます。2022年第35回東京国際映画祭「アジアの未来」部門出品作品です。
 母ナランズグの願いは生まれ育った家に帰ることです。献身的に母親の世話をしている兄夫婦には連れていくことは難しく、弟のアルスが母を連れて家への旅を始めます。奔放に振る舞う母が迷子になることを心配し、太い縄で2人を繋いでいることも批判されます。
 多くのトラブルに見舞われながらも、水面を小枝で叩く音や母の足音を取り入れた曲にナランズグは癒されます。村の祭に不満だらけの心が開かれていきます。
 しかし、家にはナランズグの思い出は少なく、作品のなかでは語られていませんが、おそらく思い出いっぱいの一本の木に行きたいと旅は続きます。
 ある日、ナランズグは我が子アルスを父親と思い込み始め、完全に子どものようになってしまいます。絶望したと思われるアルスは「母はずっと愛してくれている。ただ思い出せないだけだ」と今の状況を受け入れ、幸せを感じ始めます。「生まれた土地にいれば自分を見失わずにすむ」とも言います。
 まず商業ベースにのらないような映画ですが、午前の部を鑑賞した123名の皆さんは満足そうに、シネマふねえとるの方々とお話していました。次回上映作品は「ストーリーオブマイライフ(私の若草物語)」9月15日(日)14時から鳥取市民会館大ホールで開催されます。
素晴らしい作品をありがとうございました。
 写真の説明:シネマふねえとるの皆さん、上映会の様子です。

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