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2022年5月09日
5月9日、米子市夜見公民館さわやか人生大学で第2回歴史講座が開催され、伯耆・伝承隊が紙芝居3題を公演しました。伯耆・伝承隊(小椋弘美事務局長)は紙芝居を通して鳥取県西部(伯耆)地域の文化や歴史を伝える活動を続けています。公民館や学校、高齢者施設などで数多くの公演をしていますが、コロナのため機会が減り久々の公演でした。
弁士は大山寺圓流院元館長の吉島潤承さん、「尾高物語、米子城の妖怪、加茂川の河童」の3題です。
尾高物語は、尾高城のお話しで米子市尾高にあった中世の城、小鷹泉山城とも呼ばれていました。室町時代、尾高城は中世の東西交通路をおさえる西伯耆の要衝であり毛利氏と尼子氏の争乱の舞台となりました。毛利氏の家臣である杉原重盛の戦いを中心に、山中鹿之助がこの城の虜因となり数十回の厠通いで油断を誘い、汲み取り口から逃げ出した逸話などを臨場感あふれる語り口で公演しました。
米子城の妖怪は、村河与一右衛門という家臣が城に現れる妖怪を探して夜に見回っていると鬼女があらわれ、彼が切りかかるとその強さに感心して鱗を渡して消えた、正体は大蛇だったというお話しです。
加茂川の河童(かっぱ)は、米子城のお堀の役割をもっていた加茂川の大きな淵に河童が住んでいた。この河童は厠にいる若い女の尻を撫でて回っており「夜の厠に妖怪が出るぞ」とうわさが広まった。勇敢な侍が河童の腕を切り落とし退治したが、かわいそうに思い腕を返してやった話です。
吉島さんの軽妙でやさしい語り口にみなさんが引き込まれ講座が続きました。紙芝居と小椋さん、吉島さんの詳しい説明で米子の伝承を楽しく勉強しました。