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2021年10月30日
米子市無形文化財の淀江傘承継200年を記念し米子市淀江の「和傘伝承館」で、10月30日「淀江傘継承200年展」が開幕しました。
淀江傘の起こりは文政4年(1821)に倉吉から淀江に来た倉吉屋周蔵が傘屋を開いたことによると言われています。大正時代には年間17万本を生産していましたが、戦後は洋傘の普及により製造者は廃業に追い込まれ、「淀江傘伝承の会」が技術を引き継いでいます。
快晴のもと伝承館前の駐車場で開催された開会式では、会長の山本絵美子さんから「文政4年に伝わった淀江傘を継承し200年を迎えることがで、昨年は山陰信販地域文化賞を受賞することができた。淀江傘の歴史と魅力・匠の技を多くの方に知っていただき、さらに振興・発展を図っていく」と力強いあいさつがありました。伊木隆司米子市長は「淀江の地に伝承されていることを誇りに思う。淀江傘が末永く作られることを願う」とお祝いの言葉がありました。
米子市白鳳高校郷土芸能部の淀江さんこ節傘踊りなどが披露され会場を盛り上げました。郷土芸能部手作りの傘も使われていました。
館内に飾られた淀江傘はライトアップされ幻想的な雰囲気を醸し出しており、詰めかけた来場者は魅了されていました。特に、淀江傘の特色である「桔梗糸飾り」が施された蛇の目傘の美しさは皆さんを惹きつけていました。
会場には、創作人形作家安部珠美さんが淀江傘200年を記念した制作した人形が飾られいます。和傘は山本さんの制作でお二人のコラボ作品です。また、伝承館の看板や200年展の題字などは書家森田尾山さんが手がけられ、お二人も駆けつけ200年を祝いました。
11月13日までの会期中には因州和紙で作る折紙の傘づくり体験や淀江傘制作の実演もおこなわれます。