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2021年7月04日
倉吉博物館で開催中の倉吉市美術展覧会で、写真の部運営・審査員の松原幹夫さんのトークイベントが7月4日、写真の部展示エリアで開催されました。
まず松原さんから、写真撮影の基本は構図に安定性が必要であり、〇 △ □ S 対角線 水平のどれかが入っていれば安定する。近年はデジタルカメラやスマホの写真機能が向上し気軽にシャッターを押せるが、構図を意識し、時間をかけて会心の一コマを撮りきってもらいたいとのお話がありました。
松原さんは、芸術作品に正解はなく答えは無数にある。作品にどれだけエネルギーを費やしたか、情熱を注ぎ込んだかが作品に現れるものと言われます。ご自身は自分のイメージした写真を撮るために何度も撮影地に通われるそうです。撮れないこともあるとのこと。写真を趣味とする人は多いが、一歩進んで生き甲斐にしてほしいとも言われていました。
次に、展示作品40点余りの中から数点について論評されました。市展賞の「Dune 上田福美雄」については、芸術性はもとより作品を仕上げるための工夫やかけた時間の膨大さから写真に対する情熱を感じると語られていました。同じく市展賞の「波濤 山中泰偉」については、岸壁に打ち付けられた迫力ある波濤とのんきな釣り人を合成写真でユーモラスさを表現していることを評価されていました。
会場には出展者もおられ、松原さんと撮影時の状況を興奮しながらお話されたり、来場者同士で作品を鑑賞しながらご自分の撮影に生かそうと勉強されている方もおられました。
出展作を見ながら専門家の考え方が聞けるトークイベントの参加で、より深く鑑賞できるようになったと口々に話されていました。