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2021年6月07日
鳥取市民会館で「尚徳大学」郷土コースの第2回の講義が6月7日に開催され、濵田英一さん(鳥取県地域社会研究会顧問)が「全国・因伯の売薬の歴史と因幡・青谷のテリアカ」と題して、古くは5・6世紀ころからはじまる売薬の歴史を地域の歴史を交えて講演しました。尚徳大学とは、鳥取市教育委員会が主催する「麒麟のまちアカデミー」として鳥取市・岩美町・若桜町・智頭町・八頭町・香美町・新温泉町在住のおおむね60歳以上の方を対象にした生涯学習講座です。
濵田さんは、鳥取大学を卒業した後、50年間教員をしていました。その教員生活のなかでとくに縁があった地域が青谷町でした。青谷町内どこにいっても教え子や知り合いに会うほどで、ふるさとのように感じる青谷町についてよく調べるようになったそうです。今回の講座テーマを選んだのもそのゆかりのためです。この日のテーマである売薬以外にも紙や、夏泊の海女さんのことなど青谷に係る様々なテーマを調べています。
この日の題目にあったテリアカとは、赤黒い色の甘い薬で、家庭や学校でめまいなどの薬としてよく使用されていたものです。その中でも因幡や青谷のテリアカは明治・大正から昭和のはじめにかけて全国的に知られていたそうです。濵田さんは町内で資料を取り寄せ、郷土館や役場や地域の方に取材をすることでこのような情報を収集するのですが、車の免許を取得しなかったため今でも取材に行く時には自転車や徒歩。学校に勤務していた時も公共交通機関を利用していたそうです。そんな濵田さんの健康の秘訣は、取材に行って、調べたり原稿を書いたりすることだそうです。
濵田さんは、9月24日に開催される郷土コース第4回の講座では「鳥取県の神話と伝説―白兎神話と羽衣伝説―」をテーマに講義をする予定です。