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2021年5月14日
令和3年度河原町女性セミナーの開講式と講演会が、5月14日、鳥取市河原町老人福祉センターで開催され、地域研究家内田克彦さんが郷土学習「時代に先駆けた鳥取ゆかりの女性たち」をテーマに講演しました。
河原町女性セミナーは合併前から続いている生涯学習講座で、地域のことが知りたい、一緒に学びたいと毎年40名程度が参加しますが、新型コロナウイルスの影響で今年度は22名の参加となりました。参加者の要望により内田さんの講演は昨年度開催が予定されていましたが新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止となっていました。この日は2年越しの開催です。
内田さんは地域研究家のほかにも「鳥取県を舞台に!歴史大河ドラマを推進する会」の共同代表を務め、2017年から活動を精力的に進めています。
講演では時代に先駆け活躍した鳥取ゆかりの女性5名を取り上げ、内田さんが独自に調査収集された功績等を説明しました。
まず、赤とんぼで有名な三木露風の母である碧川かた。露風兄弟を出産後離婚しましたが、自立を目指して看護師になります。自らが苦しめられた経験により1920(大正9)年婦人禁酒会を結成し禁酒運動を展開しました。未成年者飲酒禁止法は22年に公布されています。
かたは禁酒運動のなかで女性の政治参加の必要性を痛感し、23年婦人参政同盟を結成。婦人参政権運動で有名な市川房江などと運動をけん引しました。紆余曲折の人生のなかで、子育て、自立、社会変革活動を強靭な胆力と行動力でまい進した鳥取県が誇るべき女性です。
このほか、河越照子(新聞記者・翻訳家・小説家)、橋浦はる(社会運動家)、中田正子(弁護士・鳥取県弁護士会会長)、吉田喜久代(日本で初の農村保健婦)、山根敏子(日本初の女性外交官)についても紹介がありました。
参加者の森本さんは、「貴重な話が聞けた。祖母のことを思い出しながら、女性も男性も同じように学べる今を幸せに感じる」と感想を述べられていました。