HOME | 活動紹介
2021年5月08日
5月8日、米子市にある本の学校で、むきばんだやよい塾講座「真実を伝える『古事記』の世界~四隅突出型墳丘墓を説く~」が開催されました。講師は根鈴輝雄(倉吉博物館館長)さんです。
三巻からなる古事記の第一巻は出雲を舞台にした神々の動静に関する神話が占めています。出雲神話の多くは日本海沿岸が舞台、この地域には四隅突出型墳丘墓が分布しており出雲神話が伝えるオオクニヌシノミコトの活動域と見事に符合しています。 四隅突出型墳丘墓は県民にとっては妻木晩田遺跡でおなじみのもの。日本海を通じて山陰と北陸の地域首長たちが四隅突出型墳丘墓という独特な墳墓を表示シンボルとして同盟関係を築いていたことを古事記は伝えているということです。
オオクニヌシノミコトは求婚(実はヒスイを求めてではないか)のため高志(北陸)を訪れます。その足取りと四隅突出型墳丘墓の分布は一致しており、主に突出部の平面形から読み取れる出現期、完成期、発展期の時間の流れとも符合しています。
根鈴さんは神庭荒神谷遺跡(出雲市)、加茂岩倉遺跡(雲南市)、妻木晩田遺跡、阿弥大寺遺跡(倉吉市)など、山陰のおなじみの遺跡の特徴を交えながら、軽妙に推論を展開されました。
会場に集まった24名の方、コロナ感染対策のためズーム参加となった方々、そのお話に引き込まれ約2時間、古代ロマンに夢をはせるひと時でした。
むきばんだやよい塾の岩崎さんは、「コロナの中で公民館活動も満足にできないなか、やよい塾の取組は多くの方に期待されている」と話しました。
むきばんだやよい塾の講義は9月まで開催されますので興味のある方は是非足を運ばれてはいかがでしょうか。