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2020年7月11日
八頭町の郡家・船岡・八東の3つの図書館は今年も「としょかん川柳コンテスト」を実施中ですが、7月11日に町中央公民館で川柳教室を開き、町民15人が川柳の基礎を学びました。
としょかん川柳コンテストは今年で3回目です。俳句・短歌・川柳などの短文芸の普及と図書館の利用促進を狙いに開いているもので、小・中学生と一般の2部門あり、毎回200点前後の作品が寄せられています。ただ、一般からの応募が少ないのと標語のような作品が多いため、川柳教室を初めて開き、川柳のイロハを学ぶことにしました。
講師は川柳塔社理事長で全日本川柳協会常任幹事の新家完司さん(本名・勝、琴浦町)。地元では大山滝句座代表、毎日新聞柳壇選者を務めています。川柳塔社は番傘川柳本社とともに日本を代表する川柳同人です。
新家さんは俳句と川柳、川柳と標語それぞれの違い、川柳の歴史と作句のポイントなど例句を示しながら説明しました。
それによると、俳句と川柳は和歌から誕生した連歌がルーツで、同じ5・7・5の17文字(川柳は17音)です。俳句は主に花鳥風月や山川草木などの風景を詠み、川柳は人間の仕草や心を詠みます。日本人にとって7・5調の大和言葉は耳に心地よく、俳句も川柳も中7・下5を守れば、リズムが自然に調うと手ほどきしました。
標語も多くが7・5調です。ただ、標語は社会のルールやお手本などを啓発したものがほとんどで、当たり前のことや良いことしか表記しませんが、川柳は人間の喜怒哀楽「おかしみ」「悲しみ」「やさしさ」などを詠い、他人をくささず、自らを詠うのが基本です。
そのためには、①周囲をよく観察して「発見」する②思ったことを正直に5・7・5にまとめる③忘れないように、すぐにメモを取る④作りごとやうそは読む人の心に響かない―などを心がけて句づくりすれば、元気で楽しい川柳人生が送れるそうです。
新家さんは「作句ノートをつくり、入選句などをまとめていけば、3年ほどで自分の句集が出せます。がんばりましょう」と励ましていました。
としょかん川柳コンテストは9月13日が締め切りです。テーマは図書館。ひとり3句まで。応募先、お問い合わせは郡家図書館(☏0858-72-6660)、船岡図書館(☏0858-72-3970)、八東図書館(☏0858-84-6622)のいずれかへ。