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2019年9月28日
体験会の最後は池田家墓所(国史跡)の灯籠会です。墓所には初代光仲から11代慶栄(よしたか)までの歴代藩主とその妻子などがまつられており、78基の墓碑と260を超える灯籠が並んでいます。墓碑は亀をかたどった亀趺(きふ)と呼ばれる台石に円頭扁平な墓標が立っているのが特徴で、かつては墓碑前に廟門や回廊が建ち並んで壮観だったといいます。
この墓所を管理するガイドクラブの沖代表が案内しました。墓碑は用瀬町産の花こう岩でできていること、亀趺それぞれの顔立ちが違うこと、紀州徳川家や加賀前田家などから輿入れした夫人墓の家紋が実家のものである理由などについて、わかりやすく、楽しく解説しました。
日が暮れると、いよいよ灯籠会です。灯籠や園路にろうそくの灯が入ると、幽玄の世界が広がります。広場のステージでは奉納芸能が繰り広げられ、TERU功山(本城義照)さんが魂を込めて尺八演奏したほか、鳥取荒神神楽団の「福まき」や宇倍神社の幸せを呼ぶ麒麟獅子舞があり、池田家16代当主の池田百合子さんも見守りました。池田家墓所では灯籠会に続いて、紅葉の季節にライトアップ、写真コンクールなどを予定しており、「修復整備が進む墓所に、たくさんの人が来てほしい」と期待しています。
体験会に参加した「もちがせ流しびなの館」の木下登士彦さんは、自ら麒麟獅子舞をしていることもあって、「ライオンが獅子舞のルーツだったとは。いい勉強になりました。多彩な日本遺産めぐり、楽しかったです」と話していました。