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2026年7月04日
日本漆の一大産地で、その品質は「天下一品」と評されていた鳥取市佐治町で、漆産業の再興に取り組む佐治漆研究会(会長谷口輝男さん)主催の催しがありました。2016年に設立された同研究会では漆の森の造成・拡大と栽培技術や漆掻き技法の継承、将来的には特産品づくりを目指して活動しています。
7月4日には「樹木調査・漆塗り体験」があり、同研究会が植林した「佐治漆の森Ⅰ・Ⅱ」の、漆樹の生育状況を確認しました。樹木数は420本余り、一本一本の樹高、幹の太さを図り標札を付けます。植樹して2年から10年の漆木は、幹の太さが目通り(大人の目の高さ)で1㎝から10㎝弱、最も高い漆木は7.4mと順調に生育しています。鹿の食害を防ぐための防獣柵設置や消毒処理が効果を発揮しているそうです。
作業を終え佐治保健センターに向かい昼食です。メニューはすっかりおなじみになった「漆鶏(オッタク)」です。太さが2、3㎝の漆の枝を一時間半煮込んでエキスを取り、鶏肉、棗(なつめ)、ネギ、生姜、人参などを入れたスープはあっさりしていて滋養強壮効果は抜群です。今回は新しくカレー味も加わりました。漆鶏と炊き立てのご飯とキムチ、韓国のりのメニューに舌鼓を打ちました。汗をかきながらみなさんおかわりをしていました。
午後は漆塗り体験「漆箸づくり」に挑戦しました。二度塗りしてある箸に小ぶりのポンポン(てるてる坊主の形)で漆液(漆オール)を伸ばし、布できれいに拭き取ります。指導は同研究会橋谷田岩男さん、漆工房「會州堂」を営まれる塗師の専門家です。橋谷田さんから「合格」をもらうと、ほっとした表情が印象的でした。みなさんはできあがった箸をうれしそうに持ち帰りましたが、「漆に被(かぶ)れるので完全に乾燥させるために10日間は触らない、使わないこと」と説明され、漆の威力にびっくりしていました。一昨年11月の漆箸づくり体験で仕上げた箸を持参し「塗り直し」している方もいらっしゃいました。毎日の食事で手に馴染み愛着ある箸が、生まれ変わりました。
「自分で漆を塗った箸、ごちそうをいただくのが楽しみ」と10日後が待ち遠しそうでした。
漆木調査、食、漆塗りと漆の魅力を満喫した一日でした。
*「乾く・乾燥」と表現しますが、実際には漆が固まり硬化することです。