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2024年11月30日
傾聴ボランティア「あいりす」の令和6年度傾聴ボランティア養成講座が11月30日、鳥取県倉吉市の倉吉福祉センターでありました。冒頭のあいさつで礒谷弘子会長は「当会は施設や在宅訪問ボランティアを行っているほか、生活のなかで良い関係ができるよう傾聴が世の中に広がれば良いという願いから公開講座を始め、今回で14回目です」とお話されました。
講師は前鳥取県臨床心理士会会長の木村一朗さんです。テーマは「被災された方とのコミュニケーションの基礎知識」で、幅広い専門的な書籍から傾聴に役立つところをまとめたテキストを使用し、ご自分の被災現場での体験などを交えながらお話されました。
専門家は「原因があるから結果がある。原因を取り除けばよいと科学的に考えるが人間の感情は複雑に入り混じっている。自ら価値判断せずに聞くことが重要」というお話は説得力があり、受講生は熱心にメモを取っていました。鳥取県西部地震や東日本大震災の被災現場での活動のお話のなかで「震災カフェのように話しやすい環境(媒介)を作ることが役立つ」ことに触れられると、受講生の皆さんは日常の活動で感じておられるのか、頷いていらっしゃる方を見受けました。
広範囲のお話のなかには支援者(傾聴者)の視点に立った「ストレス軽減のためのセルフケア」の項目があり、自分の限界を知ること等9項目にわたり説明されました。この項目についても普段の活動で感じておられる方が多いのか、特に熱心に聞いていらっしゃいました。
傾聴は特別なケースではなく、日常生活に生かせるスキルということを確認できた有意義な講演でした。