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境港楽最終講義・伊勢田千代子先生覚書開催   境港楽習会

2024年11月14日

 境港楽習会(代表定岡敏行さん)の最終講義が11月14日、境港市老人福祉センターでありました。2018年から始まった連続講座は23回開催されましたが「講師に行き着かず実現できなかったテーマ」の一つ、境港女性史を定岡さんご本人が講演されました。
 「男女差別に抗した“こおり組6勇士”伊勢田千代子先生覚書」は、戦後しばらくの間は女性教師が40歳になると退職勧奨があり、男性教師とは10年以上の開きがあったそうです。
勧奨は旅館に缶詰にされ、言うことを聞かなければ通勤不能な遠隔地校に配置転換を強いる報復人事が乱発され、泣く泣く退職という事例が多かったようです。
 1965年に結成された「こおり組」は、この処遇に抗した女性教師6人の集団、こおりとは柳行李のことで、毎年柳行李をかついで分校から分校へ転々とさせられても、なお勧奨に負けず闘ったことから名付けられています。
 伊勢田先生は1913年生まれ、夫を戦病死で失いながらも3人の子息を育てていました。大山小学校赤松分校勤務の翌年には黒坂小学校久住分校勤務でしたが、境港の自宅から通勤されました。姪の生田悦子さんは「すごくプラス思考のおばさんだった。分校に飛ばされようがどうしようが負けない、それを楽しむ、子どもたちと触れ合うのを楽しんでいた」と言います。
 2019年に104歳で亡くなられた伊勢田先生を覚えている方も参加されており、教え子のお一人は「音楽の授業では発声練習を重視されていた」と話しながら、伊勢田先生が書かれた絵をホワイトボードに描き懐かしんでいました。同僚として勤務していた男性は「女性としての誇りを持った素晴らしい先生」とお話されました。
 境港楽習会は今回を持って終了となりますが、続けて欲しい方も多く、今後の方向を皆さんで話し合う予定です。生まれ育った境港だが意外と知らないことも多く、みんなで勉強しようと始まった連続講座、参加者は資料に書き込んだり写真を撮ったりと熱心に聞き入っていました。
 なお、伊勢田先生のご次男で精神科医の伊勢田堯氏の講演会が次のとおり開催されます。
 ・「どう治す」から「どう生きる」へ
 ・主催:境港市精神障害者家族会まつば会
 ・12月7日(土) 13:30~
 ・夢みなとタワー3階 夢みなとシアター
 詳しくはチラシをご覧ください
写真の説明:代表定岡敏行さん、講座の様子、伊勢田堯氏講演会チラシです

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