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たたらの里は奥日野、鉄山師は近藤家     田貝 英雄さん

2017年5月28日

 「鳥取県を舞台に! 歴史大河ドラマを推進する会」の候補作品のひとつで、発表が遅れていた「たたらの里奥日野 鉄山師・近藤家」について、伯耆国たたら顕彰会の田貝英雄会長が推進する会総会の席上、たたら製鉄と奥日野の歴史を紹介しながら、大河ドラマにふさわしいテーマと売り込みました。
 たたら製鉄は砂鉄と木炭を燃やすことで鉄をつくる日本独自の技術。6世紀ごろから始まったとされ、良質の砂鉄を含む風化花こう岩でできた中国山地で盛んに行われ、江戸時代には奥日野や奥出雲を中心に全国の鉄の8割ほどを生産したといいます。たたら製鉄は洋鉄の輸入や近代製鉄で大正時代に消滅しましたが、奥日野・近藤家の鉄づくりは日清・日露戦争のころにピークを迎え、日本の近代化を支えたといわれています。
 日野川や斐伊川の源流である日南町の船通山は、古事記のヤマタノオロチ神話や神剣・天叢雲剣の出現の地とされ、流域には金屋子神の伝承もあり、奥日野や奥出雲は古代から鉄づくりが盛んだったことを伝えています。「鉄を制するもの、クニを治める」とすれば、中国山地は日本民族の文化の発祥地だったかもしれません。奥出雲はたたら製鉄で日本遺産に認定されました。
 田貝さんによると、奥日野のたたら製鉄遺跡は502カ所確認され、日南町で231カ所、日野町で89カ所にのぼるといいます。たたら顕彰会は、たたらの楽校や検定、たたら古道の復元などを通じて、歴史顕彰活動を進めており、地域とともに激動の時代を生きてきた近藤家にスポットを当てながら日本の歴史をひもときたい、と提案しました。

 ※写真:田貝英雄さん

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