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令和のふいご祭 鉄の誕生を目撃   伯耆国たたら顕彰会

2021年10月24日

 第44回生きいき“ひの”ふれあいまつりが、10月24日日野町役場駐車場、日野町文化センター等で開催され手芸・ちぎり絵などの作品展示、芸能発表、地元特産品、農産物の販売、「第8回令和のふいご祭」等が開催されました。
 初めに、伯耆国たたら顕彰会の田貝英雄会長からたたら製鉄、ふいご祭の説明があり「コロナをたたらの炎でふきとざそう」と気勢を上げられました。
 ふいご祭は、「ふいご(送風機)」すなわち鉄づくりに関わる人たちの年に一度のお祭り(休息日)でしたが、「ふいご祭」では年に一度の鉄づくりの日として8回目の開催となります。炉を覆うテントに設置された神棚を拝み本日の鉄づくりの安全を祈願しました。
 この日のために砂鉄15kg、炭40kgを用意しました。鉄づくりの工程は、火入れ⇒初種⇒砂鉄投入⇒ノロ出し⇒鉧(けら)出しと進みます。このなかで砂鉄投入を約50名が体験しました。砂鉄は長い柄のついた柄杓(ひしゃく)で炉の最上部から中央に静かに投入します。体験した小学生は緊張の面持ちで、顕彰会のみなさんの助けを借りながら上手にできました。火入れから鉧出しまで約4時間以上かかりました。
 鉧は約1300度まで温度が上昇しないとできません。顕彰会のみなさんは、炭から出る煙の色や経験から鉧の製造に適した温度を導き作業が進みます。技術の習得、そして伝承があってこそできる貴重なイベントだと実感しました。
 鉄は工業の必須の原材料です。鉄鉱石を産出しない日本では砂鉄による製造しかありません。奥日野エリアは明治・大正期の日本の産業を支えた有数の「たたら製鉄」が営まれていました。
 伯耆国たたら顕彰会は冊子「たたら Side-Book AtoZ」を発行しています。人類と鉄の出合い、信仰、たたら製鉄の実際、奥日野のたたら等、技術、伝承、鉄山経営等がまとめられています。是非ご覧ください。

田貝英雄さん

ふいご祭特設テントの様子

砂鉄投入体験

冊子「たたら Side-Book AtoZ」

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