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伯耆国山上憶良ゆかりの地で中学生が学ぶ   山上憶良の会

2021年10月16日

 10月17日に倉吉市立久米中学校で開催されたふるさと学習で、山上憶良の会福井伸一郎会長の「鳥取と万葉 因幡の家持 伯耆の憶良」をテーマに出前授業がありました。
 因幡国に国守として赴任していた歌人大伴家持、伯耆国には歌人山上憶良が同じく国守として赴任していました。同会は両人が生きた時代を様々な視点からひも解く冊子「因幡の家持 伯耆の憶良~千三百年の時空を超えて~」を発行、県史・町史や万葉集関連の文献などを参考に当時の様子を分析しています。
 久米中学校は伯耆国庁がおかれていた地が校区です。憶良が居住していた不入岡に住んでいる生徒や国庁跡で遊んだことのある生徒がたくさんいる中学校です。
 まず、福井さんは「令和」と鳥取の関係について説明します。万葉集梅花の歌32首の序文「初春(しょしゅん)の令(よ)き月、気(き)淑(よ)く風(かぜ)和み、・・・・」は憶良が代筆したものと言われています。憶良を介して鳥取と結びつきます。
 憶良と家持の年齢差は58、憶良が年上です。一見二人に関係はないようにみえますが、家持の父大伴旅人が太宰府に長官(太宰の帥)として赴任していた時、憶良は筑前国守として旅人と親交がありました。家持は父の身近にいる憶良から多くのことを学び、尊敬していたとの研究もあります。福井さんが「因幡の家持 伯耆の憶良~千三百年の時空を超えて~」で詳しく説明されていますのでご覧ください。
 万葉集は奈良時代末期に成立したとみられる日本最古の和歌集、その代表的歌人である二人にちなんだ取り組みが鳥取県では行われています。万葉集の編者と言われる家持ゆかりの鳥取市は「大伴家持大賞」を、倉吉市は「山上憶良短歌賞」で全国から短歌を募集し、併せて様々な催しが開催されています。
 なお、このふるさと学習では、山上憶良短歌賞選者の岩垣和久さんの短歌作り実習、倉吉博物館根鈴輝雄館長の「久米中校区の歴史学習」の授業も行われました。

冊子 因幡の家持 伯耆の憶良

福井伸一郎さん

出前授業の様子

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