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鳥取県の神話と伝説    濵田英一さん

2021年9月24日

 令和3年度鳥取市尚徳大学の郷土コースの第4回目が9月24日に鳥取市の市民会館で開催され、濵田英一さんが講師を務めました。
 この日濵田さんは「鳥取県の神話と伝説―白兎神話と羽衣伝説―」と題して、鳥取県にまつわる神話と伝説の解釈や、世界で伝わる物語について様々な文献をもとに解説しました。
 題材にこれらの物語を選んだ理由は、白兎神話の話はだれでも知っている親しみのある話であったこと、羽衣伝説については今まであまり扱われてなかったことから、ぜひ知っていただく機会としたかったとのことでした。
 はじめに濵田さんは「因幡の白兎」について紹介しました。鳥取でよく聞かれる「因幡の白兎」は、ワニをだまして海を渡ろうとする兎が失敗をする話です。しかし外国で語られる類似説話ではずる賢い陸上動物が成功する話となっていることを紹介しました。この類似説話では、インドネシアのジャワではネズミジカとワニであったり、カンボジアではウサギとワニであったりと、設定にも違いがあるそうです。
 つづいて羽衣伝説についても、同じように日本各地で語りつがれており、日本三大羽衣伝説として①駿河(静岡県静岡市清水区)②近江(滋賀県長浜市)③丹後(京都府京丹後市)の伝説をそれぞれ紹介しました。それら以外にも各地方に羽衣伝説は残されていますが、倉吉の羽衣伝説は4大羽衣伝説と呼べるほどではないかと濵田さんは力説しました。
 倉吉の羽衣伝説については「東郷湖に降りた天女」という書物が残されており、天女に2人いた娘の名前が「お倉」と「お吉」であることから倉吉という地名がついたとし、また天に戻った母を思って、山から母に届くように二人の娘が太鼓を打ち、笛を吹いたところから「打吹山」の名がついたとも紹介されています。
 この日の講座の最後には、濵田さんの表彰式がありました。濵田さんが20年間尚徳大学の講師を務めたことによるもので、濵田さんは「いつのまにか20年経っていました。生きている間は続けようと思っています。」とこれからについても意欲的でした。ますますの活躍が期待されます。

濵田英一さん

表彰状と記念品を受け取る濱田さん

会場の様子

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