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若い人を育てよう    柴山抱海さん・稲垣晴雲さん・村上千砂さんなど

2021年1月23日

 鳥取を代表する書家10人と次代を担う20人の新作を集めた「鳥取書道代表十人展・秀抜二十人展」(鳥取書道連盟主催)が1月24日まで鳥取市のとりぎん文化会館でありました。十人展は引き続き因幡万葉歴史館でも開かれます。2月23日まで。
 十人展は33回の歴史を誇ります。創立メンバーは連盟会長の柴山抱海さんはじめ、石田雲鶴さん、稲垣晴雲さんの3人だけになってしまいましたが、欠員が生じれば、そのつど人選して開催してきました。今年は後進育成を狙いに、二十人展を開くことにしました。いずれも十人展に加われるほどの実力の持ち主といいます。
 十人展はそれぞれ2点、二十人展は1点ずつ、合わせて40点、個性豊かな作品が集まりました。テーマは漢字、漢詩、万葉集、古今集、俳句など多彩です。
 十人展の柴山会長は干支にちなんで水牛のような「牛」を書き、高村光太郎の詩「うしはのろのろあるく」を添えました。有田抱光さんは遺跡の壁画のようなヒト形と「○△□」を出品しました。丸い人、とがった人、人にもいろいろということでしょうか。ほとんどの鑑賞者が足を止めて見入っていました。
 二十人展は言水抱泉さんの「雲」が注目されました。筆と墨とにじみと墨痕で激しく動く雲の勢いを草書体で表し、見る人を圧倒していました。山根亮海さんは朱砂墨でほとばしるような「命」を書きました。柴山会長は「潤と渇、命の高まりが続いていく、いい作品です」とほめていました。
 ところで、芸術系書道展は難解字や崩し文字が多く、鑑賞もひと苦労です。それぞれの書家が創意工夫して作品を仕上げているので、なおさらです。「絵画のように、好きなものを1点見つける気持ちで見てください」と柴山会長。近年、県内の高校にパフォーマンス書道がしたくて県外から留学してくる生徒が増えているそうで、書道人口の回復に書人集団の挑戦は続きます。

山根亮海さんの「命」について解説する柴山抱海さん

にぎわう鳥取書道十人展(とりぎん文化会館)

言水抱泉さんの「雲」

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