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映像で見る「昭和のとっとり」    伊藤康さん

2020年11月19日

 鳥取市の鳥取県立公文書館は開館30周年を記念して、映像フィルムに刻まれた「昭和のとっとり」展を開き、ふるさとの昔の風景を懐かしむ県民でにぎわっています。11月29日まで。
 県立公文書館は県政PRや観光宣伝のためにつくった映画フィルムはじめ、「わかとり国体」や「夢みなと博覧会」などのビデオテープを大量に所蔵していますが、その保存、活用に向けてデジタル化を進めており、その一部と個人所蔵の映像フィルムを合わせて公開するとともに、関連資料などを集めて昭和の鳥取県を紹介しました。
 公開した映像は、奥日野の鉄山師・近藤家が所蔵する県内最古のフィルム▽全県公園 鳥取県▽砂丘と湯のまち とっとり▽鳥取県政百年(先人たちの歩み)▽明日へ向かってはばたこう(わかとり国体の記録)―など7本。これらの映像は県立公文書館のパソコンで閲覧できるほか、それらのフィルムのなかにある珍しい風景、38コマを写真にして取り出し、展示しました。
 その写真には、買い物客でにぎわう米子市の元町サンロード(昭和41年ごろ)▽昭和44年に開業した久松山のロープウエー(昭和51年廃止)▽公設グラウンド(現・鳥取県立博物館)での鳥取しゃんしゃん祭、湖山池のそばを走る特急「やくも」(昭和44年)▽糸へん産業が盛んだった倉吉市の象徴・グンゼ倉吉工場の正門(昭和56年)―など、今では見ることができない景色が含まれており、来場者の郷愁を誘っています。
 また、昭和27年の鳥取大火をきっかけに、全国初の防災商店街づくりが進んだ鳥取市の若桜街道商店街の再建の様子も写真展示しており、関係者が多く訪れています。
 「昭和のとっとり」展を案内する専門員の伊藤康さんによると、鳥取二十世紀梨記念館なしっこ館(倉吉市)や大山自然歴史館(大山町)など鳥取県の関連施設にも多くの映像フィルムやビデオが残っており、それらの発掘やデジタル化作業も今後必要ということです。
 鳥取県では県立の図書館・博物館・公文書館・埋蔵文化財センターなどが連携して、それぞれが所蔵する映像を公開する「鳥取デジタルコレクション」構想が進んでおり、令和3年春には県のホームページで、それらの動画が見られるようになる予定です。

伊藤康さん

かつて「山陰の大阪」と言われた米子市。にぎわう元町サンロード(1966年)

浜田―新大阪間を走っていた特急「やくも」(1969年)

開設当時は人気を集めた久松山のロープウエーだったが‥(1969年9 )

明治23年に開設された山陰製糸が起源のグンゼの正面(1981年)

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