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標本で歴史や時間が見える    田村昭夫さん

2020年8月11日

 山陰放送の「宮川大助・花子のハテはてな?」の番組収録が8月11日、米子市の湊山公園と米子城跡であり、鳥取昆虫同好会長の田村昭夫さんが地方に住みます芸人の奥村隼也さんとともに昆虫採集に励み、チョウにまつわる話などを紹介しました。この秋には放送される予定です。
 田村さんは小学生のころから昆虫採集を続けています。60年ほどになります。自宅にはチョウの標本500箱以上、1万点以上あり、それを保管するために、家に鉄筋を入れたそうです。
 田村さんによると、昆虫採集を始めたころは、ただ収集することに没頭していたそうですが、その生態を知ることで大陸移動などの歴史が分かることに気づき、学びも広がっていったそうです。標本の蓄積で歴史や時間が見えてくるというわけです。
 今では鳥取県で当たり前にみられるツマグロヒョウモンというチョウがいます。アフリカ北東部からインド、インドシナ半島、オーストラリア、中国、朝鮮半島、日本まで広く分布していますが、関東北部では2002年までは見られませんでした。鳥取県に定着したのは1980年代以降です。地球温暖化もありますが、春の花のパンジーが通年栽培されるようになったのと関係があるそうです。パンジーが餌になり、ツマグロヒョウモンの定着につながったと見ています。チョウが自然環境の変化を教えてくれた一例です。
 さて、収録日の米子市は35度ほどの炎天下でした。チョウが見えると追いかける〝田村少年〟にとっては、へっちゃらです。長袖、長ズボン姿で米子城跡に登り、2時間ほどチョウを追いかけました。その〝チョウ果〟はナミアゲハ、アオスジアゲハ、ツマグロヒョウモン、ヒメアカタテハ、サトキマダラヒカゲ、ルリシジミなど。
 田村さんは「昆虫は待ってくれないので、採集はスピード勝負。次の日も昆虫採集に出かけます」と元気でした。

田村昭夫さん

撮影風景

この日採集できそうな蝶を集めた標本箱(田村さん作成)

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