2020年5月20日

　鳥取市の高齢者大学「尚徳大学」は、新型コロナウイルスのため開講できずにいましたが、ＤＶＤ（ビデオディスク）による家庭学習に切り替え、６月からＤＶＤの貸し出しを始めます。その第１作ができました。市民だれもが聴講できる市民大学も、６月からＣＡＴＶ放送でスタートする予定です。
　尚徳大学は昭和４８年に高齢者教室としてスタートしたのが始まりです。今年で４７年になります。休むことなく開講し、シニアの生きがいづくりと学習意欲にこたえてきました。入学できるのは６０歳以上の市民。年間受講料は１，５００円。今年も５３０人ほどが登録しました。
　学習プログラムは合同学習のほか、社会▽健康▽郷土―など４コース、合わせて５２回の講義が予定されていましたが、コロナ禍で４月の開講式ができず、休講状態が続いていました。そこで今年は受講料を無料にし、講師の協力で１２講座に減らし、それぞれＤＶＤに収録して、家庭学習をしてもらうことにしました。
　このほど、その１作目が仕上がりました。庭園文化研究家・青木清輝さんの「鳥取県の庭園の魅力を語る」です（３０分）。青木さんは曹洞宗の清元院（琴浦町）と龍徳寺（湯梨浜町）の庭園を題材に、庭巡りの楽しみ方を紹介しました。
　それによると、清元院の庭にある長方形の方池は、古代インドがルーツで古いものです。その直線が曲線になって日本庭園の歴史が始まったといいます。水がわく池や泉などは地下と地上の神が出会うところで、神仙思想に基づく蓬莱式庭園づくりに欠かせないものだそうで、龍徳寺の庭が蓬莱式庭園の姿をよく表しているといいます。
　青木さんは「日本庭園には蓬莱式はじめ、枯山水や茶庭の３つの形態があります。それぞれの意味を理解すれば、庭園散策がより楽しくなります」と庭巡りを勧めていました。
　なお、市民大学は６月１４日（日）の「元気に１００まで暮らすための運動と食事」（鳥取大医学部講師・澤晶子さん）を皮切りに、５講座をＣＡＴＶ「ぴょんぴょんネット」で放送する予定です。
　ＤＶＤの貸し出し、お問い合わせは市文化センターへ（☎０８５７－２７－５１８１）。