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2019年11月20日
とっとりのお手玉の会(福田環会長)は11月20日、倉吉市の倉吉福祉センターで「わらべ歌とお手玉遊びの会」を開き、元鳥取短期大学教授の酒井董美さんが講演しました。親子連れなど約40人が参加し、お手玉とわらべ歌について学びました。
とっとりのお手玉の会は「日本のお手玉の会」の地方支部第1号、25年前に発足しました。福田さんがテレビでお手玉大会のことを知り、保育園などで普及活動に乗り出したのが始まりです。お手玉の講習会を開いたり、学校や児童館などで出前講座を行い、手軽に遊べるお手玉の継承活動を続けています。
酒井さんは民俗学が専門で、山陰各地に伝わる民話やわらべ歌を研究しており、山陰のわらべ歌研究の第一人者です。「鳥取のわらべ歌とお手玉歌のこと」について講演しました。
それによると、鳥取には世界最古のわらべ歌集「古今童謡」(県立博物館蔵)が伝わっており、その古今童謡には江戸・元禄時代に鳥取藩士・野間義学によって収集された約50曲のわらべ歌が収められているそうです。なかには今でもお手玉遊びとともに、そのまま伝わっているものもあるそうです。こんな歌です。
「お月さまなんぼ 十三七つ
七織り着せて 京の町に出いたれば 笄(こうがい)落とす 鼻紙落とす
笄 紺屋の拾う 鼻紙 花屋が拾う
泣けどもくれず 笑うてもくれず
なんぼ程な殿じゃ 油壷からひきだいたような 小男 小男」
会場には今に伝わるわらべ歌が流れ、それに合わせて来場者みんなで歌いながら、お手玉遊びを楽しみました。福田さんは「ひと昔前はどの家庭でも、子どもたちの手遊びとして親しまれてきたが、最近ではあまり見かけなくなった。楽しみながら、お手玉遊びを後世にも伝えていきましょう」と呼びかけました。