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鳥取県の偉人を掘り起こそう         鳥取県を舞台に!歴史大河ドラマを推進する会

2019年6月09日

 鳥取県ゆかりの人を主人公にした歴史大河ドラマを推進する会(田中精夫・内田克彦共同代表)は6月9日、鳥取市の県立図書館で総会を開き、「とっとり県民の日」の記念事業として9月7日に倉吉市で新たな大河ドラマ候補の選考会を開くことを決めました。
 新たな大河ドラマ候補は、①亀井茲矩と王舎城の夢②近代稲作の父・中井太一郎③芋代官・井戸平左衛門の謎―の3つです。田中精夫さん、北村隆雄さん(小鴨地区振興協議会・太一車歴史文化部会長)、根平雄一郎さん(境港歴史研究会長)が、それぞれの概要を報告しました。亀井茲矩は3回目、中井太一郎は2回目の挑戦です。
 このうち、初登場の井戸平左衛門(1672~1733年)は還暦を過ぎて石見銀山の代官になった人です。在任わずか1年4カ月という短い間に、薩摩から種芋を取り寄せて栽培を奨励し、大凶作の時には代官所の蔵を開いて農民を救いました。青木昆陽が幕府に薩摩芋の栽培を進言する数年前のことです。
 井戸代官は備中笠岡で謎の死を遂げますが、石見から砂地の弓ヶ浜に薩摩芋が入ってきたのは、それから50年後のことです。天保の申年がしん(1836年)では全国でたくさんの人が餓死しましたが、弓ヶ浜は薩摩芋のおかげで難を逃れました。これに感謝する芋代官碑は島根県内に約500基、鳥取県内に12基(境港市7、米子市4、鳥取市青谷町1)あるそうです。そして粘り強く、進取の気性に富む「浜の芋太」が誕生しました。
 報告を聞いた鳥取地域史研究会長の小山冨見男さん(新県史編纂委員)は、「浜の芋太」が鳥取県の北米移住をリードしてきた歴史を紹介するとともに、島根県と連携して井戸代官のドラマ化を進めてはどうかと提案しました。また、中井太一郎は稲の正条植えで日本の美しい田園風景をつくり、太一車の開発で雑草取りの重労働から農家を解放しましたが、これを全国各地に普及して回ったのは70歳を過ぎてからでした。小山さんは「井戸代官も太一郎も、現代の高齢社会に生きる我々の手本となるもの。偉人を次々に発掘して、学んでいきましょう」と講評しました。
 歴史大河ドラマを推進する会はこれまでに、①岩美町出身の外交官兄弟、澤田節三・廉三とその妻・美喜の「三愛の国へ」②赤とんぼの母・碧川かたの生涯③比叡山延暦寺や大山寺などを復興した豪円和尚―の3つを大河ドラマや朝ドラ候補に選び、
NHKなどに放送実現を働きかけるとともに、それぞれの人物像などの調査研究も進んでいます。

田中精夫さん

北村隆雄さん

根平雄一郎さん

境港市渡町の芋代官碑

「三愛のクニへ」の原作試作本

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