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ザ・ダイセン2人展         松原幹夫さん・森田尾山さん

2019年1月10日

 大山のふもとで活躍する写真家・松原幹夫さんと書家・森田尾山さんのザ・ダイセン2人展が1月9日まで米子市の米子高島屋であり、開山1300年を経た「大山さん」の新たな船出を祝いました。
 松原さんは日本写真協会員、森田さんは日展会友で、ともに麓人会のメンバー。麓人会は大山のふもとの画家や写真家などの美術家グループと短歌や俳句、小説などの文芸作家グループが一緒になってつくった〝異業種〟文化集団です。
 松原さんと森田さんは、昨年の大山開山1300年を記念して大山の写真と書の連携を企画、準備してきました。大山ゆかりの俳句や川柳を森田さんが墨書し、そのイメージに合った四季折々の大山を松原さんが撮ったもので、昨年夏に31作品をまとめて写真集「大山燦歌」を出版しました。
 ザ・ダイセン展は「大山燦歌」の全作品はじめ、森田さんらが大山寺周辺で発掘調査した句碑や歌碑(大山の文学碑めぐり)、農民俳人の故・美柑みつはるさん(元麓人会員)の遺作などを紹介し、多くのファンでにぎわいました。文学碑めぐりには、昨年秋に大山町民が大山博労座に建立した与謝野晶子の歌碑「大山寺 笹のいく葉の隠岐見えて 伯耆の海の美しきかな」も新たに加えられました。書は森田さんです。
 さて、構想から足掛け3年の企画展。大山を取り込んだ写真撮影も大変だったようです。それぞれにお気に入りを聞きました。
 松原さんは米子城山の夜桜越しに米子市街と月夜の大山を仰ぐ「花月優麗」を挙げました。ストロボを2回発光させて写したそうで、河本緑石の俳句「月の光に心すみ夜の風きけり」が添えられています。森田さんは米子市福市の安養寺鐘つき堂から見た夜明け前の大山「静寂の刻」です。これには宮本白土の俳句「君仰ぎ吾また仰ぐ沙羅の花」とあります。まるで平家物語の世界です。
 今後の抱負について、森田さんは「写真や俳句などがコラボすることで新たな大山が見えてきました。その顕彰活動を中海圏域に広げて深掘りしてみたい」、松原さんは「サビ、キズ、ヨゴレをフォーカスし、心象風景を撮り続けていきます」と話していました。それぞれの新たな挑戦に期待しましょう。

 ※写真上:森田尾山さん(左)と松原幹夫さん

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