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森には発見がいっぱい         山本福寿さん

2018年12月02日

 木育サポート森のきこりん(木山美佐枝代表)は12月2日、倉吉市の伯耆しあわせの郷で木や森の魅力を知る木育講座を開き、智頭の山人塾・山本福寿塾長が森には発見がいっぱいあることを座学と森歩きで伝えました。
 山本塾長は元鳥取大学教授(樹木生理学)。退官後、智頭町に引っ越し、2年前から旧山形小学校を拠点に林業や山での暮らしを応援する講座を開いています。子どもから大人まで、塾生たちは山菜採り、昆虫採集、キノコ狩り、スノーシューなど春夏秋冬の森の恵みを学び、楽しんでいます。
 この日の木育講座は「森林について」。どうして木は生長し、枯れていくのかです。山本塾長は光合成の仕組みや針葉樹と広葉樹の違い、植物ホルモンの役割などについて詳しく説明しました。
 それによると、針葉樹は約2億年前のジュラ紀からあり、世界に750種ほど残っているのに対し、後発の広葉樹は世界で20万種以上確認されているそうです。また、木は根から吸い上げた水を太陽のエネルギーで酸素と水素に分け、水素と空気中の二酸化炭素で養分をつくって生長し、酸素を吐き出していますが、自らが作り出す植物ホルモンで生長の促進や抑制などを調節しているそうです。種なしブドウづくりに使われるジベレリン、落葉を促すエチレン、生長を止めるアブシシン酸、菌を殺すサルチル酸などで、それぞれ相互・拮抗作用しながら、役割を果たしているといいます。
 座学の後、参加者は伯耆しあわせの郷の裏の森で林相学習。カラスの仕業か山道のあちこちにビニール袋やトレーなどが散乱しています。ごみ拾いしながら、およそ1時間歩きましたが、山本塾長は「エンマ様は見ています。良いことをすれば、良いことがありますよ」などと、山歩きのマナーを伝えていました。
 木育講座は島根大学名誉教授の山下晃さん考案の木育ロボット「ロボ木ー」づくりもあり、約30人の大人が参加しました。
 智頭の山人塾は来年3月まで冬の講座を開催中です。お問い合わせは☎0858-71-0004へ。

 ※写真上:山本福寿さん

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