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珍しい昆虫見かけたら…         田村昭夫さん

2018年12月01日

 昆虫の観察を通じて鳥取県の自然を考えるシンポジウムが12月1日、鳥取市の県立博物館であり、鳥取昆虫同好会長の田村昭夫さんが「鳥取県で新たに見つかった昆虫たち」について報告しました。鳥取県生物学会と県立博物館の主催。約50人が参加しました。
 昆虫は地球動物の4分の3を占め、その種類は120万種以上といわれています。頭・胸・腹の3部からなり、頭に一対の触角と一対の複眼、胸に3対の足と2対の羽があります。あらゆる環境に生息しているので、昆虫の存在がヒトの生存のバロメーターといわれています。
 田村さんによると、鳥取県の昆虫はチョウ123種、バッタやキリギリスなどの直翅類129種+α、セミ13種、トンボ88種+α、ハンミョウ9種で、ガやカミキリムシは不明といいます。
 近年、鳥取県で見つかった昆虫は、地球温暖化に伴ってナガサキアゲハ、イシガケチョウ、タイワンウチワヤンマなどが北進してきています。また、温暖化によるパンジーの周年栽培など、植栽の変化でツマグロヒョウモンなども見られるようになっています。シイタケのホダ木に害を加えるハラアカコブカミキリなども国内外の物資輸送拡大に伴って入ってきています。侵入過程不明ながら、鳥取市湖山町では「赤いクワガタ」とも呼ばれるヒラズゲンセイも見つかっているそうです。
 注意すべき昆虫は首回りが赤いクビアカツヤカミキリです。中国、台湾、朝鮮半島などが原産地で、桜や梅や柿などに入り込んで枯死させるそうで、愛知・埼玉・群馬・東京・大阪・徳島などで見つかり、その生息場所は広がりつつあるといいます。古木、大木が被害にあいやすく、花見や果樹栽培がピンチです。環境省は2018年特定外来生物に指定し、成虫を見つけた場合は捕殺し、最寄りの役所へ連絡してほしいと呼びかけているそうです。
 田村さんは「昆虫の分布拡大は温暖化ばかりではなく、物流の発展など人為的なものが大きくなっています。身近なところを普段からよく観察して、記録に残しておいてほしい。珍しい昆虫がいたら、すぐ連絡してほしい」と話していました。田村さんの連絡先は電話0858‐22‐7707です。

 ※写真上:田村昭夫さん

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