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ハンセン病の偏見や差別をなくそう         荒井玲子さん

2017年12月05日

 米子市の弓ヶ浜中学校で人権教育講演会があり、「長島と鳥取を結ぶ会」代表の荒井玲子さんが、自身の経験をもとにハンセン病について講演し、2年生約110人が聴講しました。弓ヶ浜中は人権教育でハンセン病学習を続けており、荒井さんが毎年講演しています。
 ハンセン病は、らい予防法で隔離政策がとられ、住民から疎外され、偏見や差別、人権侵害が続いた歴史があります。その後、ハンセン病には感染力がないことがわかり、治療薬も開発されたことから1996年にらい予防法は廃止されましたが、いまでも差別意識は根深く残っているのが現状です。
 荒井さんはハンセン病患者が隔離された療養所のひとつ、岡山県にある長島愛生園に収容された患者さんの著書に出会ったことがきっかけで、ハンセン病に関心を寄せ、長島愛生園に通うようになりました。
 そこで鳥取県人との交流などを通じて、2002年に「長島と鳥取を結ぶ会」を立ち上げました。以来人権研修を続けるとともに、長島愛生園への親子訪問活動を重ねています。こうした活動に当初はいやがらせやいたずら電話などが少なくなかったといいます。荒井さんは差別の根深さを感じ、逆に活動意欲に変えていったそうです。
 荒井さんは「偏見や差別意識を持っている人の多くは、聞き伝えによって刷り込まれたもの。ハンセン病のことをきちんと見て、正しく理解して、一緒に差別をなくしていきましょう」と訴えていました。
 鳥取県内の中学校ではハンセン病に関する人権教育が進んでおり、荒井さんには多くの中学校から講演依頼があるそうです。荒井さんは「生徒がハンセン病についてしっかりと勉強していて驚いた。私もまだまだがんばらなくては」と今後の活動に意欲的でした。

 ※写真上:荒井玲子さん
  写真下:人権教育講演会

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