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山陰は日本始まりの地    多羅尾整治さん

2017年11月16日

 江府町の明徳学園は古代出雲王国研究会代表の多羅尾整治さんを講師に迎え、「日本はじまりの地・山陰」と題して講演会を行い、約50人が聴講しました。
 多羅尾さんは米子市内でホテルを経営するかたわら、自称「古事記おじさん」と名乗るほど古事記研究に打ち込んでいます。研究のきっかけは大山の大神山神社に国つ神・オオクニヌシが祀られていることを知ってから。古事記をひもとき、記紀神話ゆかりの地を訪ね歩いて、山陰が日本始まりの地と確信し、「山陰の古事記謎解き旅ガイド」「古事記外伝」という本を出版しています。
 多羅尾さんは講演で、江戸時代の「大日本史」神祇志料(※)にはオオクニヌシが日本最初の国見をしたところは大山とあり、大山(山陰)こそが日本始まりの地であると指摘。これを裏付けるように、古事記神話の約4割は山陰が舞台になっているとし、例えば日南町には①スサノオが降臨した船通山②イザナミが埋葬されたとされる御墓山③カグツチを殺した際、八神の神が生まれた八石谷④オオクニヌシが蘇生した大石見神社―などがあり、このほか鳥取市には因幡の白ウサギの白兎神社や南部町にはやはり蘇生神話の赤猪岩神社など、数多くの足跡が残されていると紹介しました。
 次いで講演は古代出雲王国へ。その中心拠点は松江市八雲町の神納峠あたり。明治時代までイザナミの墓として立ち入り禁止になっていたところで、スサノオの痕跡を隠すためだったのではないかと推理しています。そこから川沿いに数キロ離れたところにスサノオを御祭神にする熊野大社(出雲一の宮)があり、島根半島西端(青銅器)・奥出雲(鉄生産)・妻木晩田(農業)を結ぶ三角形の中心地にあたると解説。多羅尾さんは「スサノオを中心とした古代出雲王国が大和朝廷以前にあったと認められると、これまで信じられてきた歴史が大きく変わることになる。そうした壮大なロマンが山陰には秘められている」と結びました。

※神祇志料…神様の沿革、神社や神宮についてまとめられたもの
※写真上:多羅尾整治さん
 写真下:講演の様子

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